「ほう!」な話『「ほう!」な話』は福岡県弁護士会の弁護士が西日本新聞紙上で執筆している法律コラムです。
最新のコラムは水曜日朝刊に掲載されます。

2023年9月27日

来たれ!リーガル女子

▼Q 中学生の孫娘がドラマの影響で弁護士になりたいと言っているので、頑張ってほしいと思っています。でも、女性だと弁護士になるのは難しいのでしょうか。

▼A 弁護士になるのに女性に不利ということは全くありません。お孫さんにはぜひチャレンジしてもらいたいですね。

全国の弁護士全体に占める女性の割合は徐々に増え、今年8月で19・9%。企業や地方自治体に勤務する女性弁護士の数も増えています。例えば、企業に勤務する「企業内弁護士」のうち、女性弁護士の占める割合は2023年には41・5%になっていますし、企業の社外役員になる女性弁護士の数も増えています。

女性弁護士には、女性の離婚問題やドメスティックバイオレンスを解決したり、性被害やセクハラに対する相談を受けて対応したり、女性の権利を守るという大きな役割が期待されています。企業活動においても女性の消費者・従業員の意見や権利を考慮したり、多様性の観点を反映したりする必要が高まっています。

海外をみると、例えば韓国では08年には7%に過ぎなかった女性弁護士が10年間で25%を超えました。台湾は37・7%です。日本でも多くの女子中高生の皆さんが弁護士を志望すれば、短期間のうちに女性弁護士の割合が増える可能性もあります。

福岡県弁護士会では中高生や保護者向けのシンポジウム「来たれ!リーガル女子」を10月29日に開催します。参加費無料(オンライン可)。女性の弁護士・裁判官・検察官が、仕事の魅力や働き方をお話しします。ぜひお孫さんと参加してください。詳しくは同会ホームページをご覧ください。

西日本新聞 9月27日分掲載(中原幸治)

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