「ほう!」な話『「ほう!」な話』は福岡県弁護士会の弁護士が西日本新聞紙上で執筆している法律コラムです。
最新のコラムは水曜日朝刊に掲載されます。

2018年7月11日

この時代「大人」にはどんな能力必要?

▼Q 高校生の子どもがいます。選挙で18歳から投票できるようになったり、成人年齢が18歳に引き下げられることが決まったりと、子どもたちは、より早い段階で「大人」と扱われることになると感じています。これからの時代、子どもたちはどんな力を、どのように身に付ければよいでしょうか。

▼A 現代は、インターネットが発達し、グローバル化が進んだ高度情報化社会です。この時代には、たくさんの情報を多面的に捉え、自分の頭で考えて取捨選択できること、他者との合意形成ができること、といった能力が求められています。

そこで私たち弁護士は、法的側面からこうした能力を育む機会を提供するため「刑事模擬裁判体験」や「主権者教育(全校集会で投票を体験する)」など、出前授業の実践や授業案づくりなどの活動をしてきました。

2022年度からは、学校現場で、従来の「現代社会」が廃止され、新科目「公共」が設置されます。「公共」では、平和で民主的な国家や社会の形成者に必要な資質・能力を育成することを目標に、ただ教わるのでなく知識を使いこなす、他者と議論して考える、結論を出す、といった能力を養う授業を目指すことになりました。

福岡県弁護士会は8月10日午後1時から、福岡市・天神の福岡ビル9階大ホールで「新科目〈公共〉授業セミナー」を開催。教科書の執筆担当者や研究者、教員と「公共」の授業づくりを考えます。問い合わせは電話=092(741)6416。

西日本新聞 7月11日分掲載(吉田俊介)

※このイベントは終了しました

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