「ほう!」な話『「ほう!」な話』は福岡県弁護士会の弁護士が西日本新聞紙上で執筆している法律コラムです。
最新のコラムは水曜日朝刊に掲載されます。

2022年10月12日

暴力団に頼んだらつけ込まれた

▼Q 5年前、知人が紹介した人物に浮気問題の解決を頼みました。ところが、その人物が暴力団の組員で、多額の解決料を取られた上に、その後も口止め料を払わされています。どうしたらいいですか。

▼A 暴力団員による口止め料の要求は暴力団対策法(暴対法)で禁止されており、警察署長が中止命令を出すこともできます。まず、警察に相談しましょう。

また、解決料を支払う義務はありません。弁護士以外の者が報酬をもらって金銭トラブルの解決を行うこと自体が違法です。

さらに、これまでに支払ったお金の返金も請求できます。支払う義務がないのに脅されて支払ったものなので、暴力団員の「不当利得」や「不法行為」となります。法的には返金義務がありますが、素直に返金するとは考えにくいので、裁判も含め、弁護士に依頼するのが良いでしょう。

その組員の所属する暴力団の組長に損害賠償を請求することもできます。組員は組織の「威光」を利用してお金を取っています。このお金は上納金として組長の利益になっています。このような場合、組長にも請求できるのです。9月にも、山口組の組員が取り立てたみかじめ料について、組長に損害賠償を命じる判決が出ています。

15日に、福岡、北九州、久留米の各市役所で、警察、暴追センター、弁護士による暴力団被害集中相談が開催されます。電話相談も可能です。詳しくは福岡県弁護士会のホームページをご覧ください。

西日本新聞 10月12日分掲載(高藤基嗣)

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