「ほう!」な話『「ほう!」な話』は福岡県弁護士会の弁護士が西日本新聞紙上で執筆している法律コラムです。
最新のコラムは水曜日朝刊に掲載されます。

2018年8月1日

17歳の息子が逮捕されてしまったら

▼Q 17歳の息子が友達とバイクで暴走行為をして警察に捕まりました。どうしたらいいでしょうか。

▼A まずはお近くの弁護士会へ連絡し当番弁護士(当番付添人)を依頼してください。弁護士が速やかに出向いて、お子さんと面会します。初回の面会は無料です。

お子さんは、捜査が終わると、家庭裁判所が必要だと判断すれば少年鑑別所へ送られ、約4週間かけて、非行原因や生活状況について調査が行われます。家裁は、審判という手続きによって、保護観察や少年院送致といった処分を決めます。

審判では、お子さんの反省の程度、職場や家庭に立ち直る環境が用意されているか、再び非行を行う可能性がないか、などが吟味されます。

弁護士は付添人として、面会や環境調整などで、立ち直りをサポートします。親御さんも親としてできることを考えていただき、付添人と連携して立ち直りを目指していくことが求められます。

家裁に送られた後、国の費用で付添人がつく事件は全てではありません。しかし弁護士会は、費用負担なく付添人をつけられる制度を設けているので、利用してください。

福岡県弁護士会は、18日午後1時から、福岡市・天神の天神ビル10号会議室で、全面的な国選付添人制度実現を目指すシンポジウム・市民集会「なんで弁護士、ついとらんと?」を開催します。問い合わせは電話=092(741)6416。

西日本新聞 8月1日分掲載(恵崎優成)

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