▼Q　先日、信号のない十字路で、自動車同士の衝突事故に遭いました。相手方は一時停止を守らずに飛び出してきたのに一時停止したと主張し、徐行しなかった私にも40％の過失があると言います。納得できません。

▼A　過去の判例の傾向に基づいてお答えします。相手方が一時停止していないのなら、あなたの過失は20％程度でしょう。ただし、相手方の一時不停止は、あなたの側から証明する必要があります。証明するには、ドライブレコーダーや通行人の証言、防犯カメラなどが有効です。証明できなければ、あなたの過失は40％程度になってしまうでしょう。

いずれにせよ、相手方が一時停止なのに、あなたに過失があるとされるのは納得しにくいかもしれません。

道路交通法では、一時停止の規制がないあなたの方にも、左右の見通しがきかない交差点では徐行する義務が課されています。そして、あなたが十分に徐行して左右をよく見ていれば、今回の事故は起きなかったかもしれません。そう考えると、一般に思われているより、あなたの過失も重くみられてしまうのです。

以上は、基本的な判断です。どちらかが酒酔い運転や居眠り運転をしていた場合などには大きく判断が変わることもあります。福岡県弁護士会では、交通事故被害者向けに無料で電話・面談相談＝（0570）783552（なやみここに）＝を行っています。

西日本新聞 8月24日分掲載（澤戸博樹）