「ほう!」な話『「ほう!」な話』は福岡県弁護士会の弁護士が西日本新聞紙上で執筆している法律コラムです。
最新のコラムは水曜日朝刊に掲載されます。

2015年12月9日

就学援助 自治体に相談を

▼Q 家計が苦しく、子どものクラブ活動費や入学のために必要なお金の支払いができません。支援を受けられる制度はないのでしょうか。

▼A 収入によって就学援助制度を利用できます。この制度は、公立小中学校に通学する上で給食費や学用品代などの支払いが困っている保護者の方に地方自治体が援助するもの。どの費用が援助対象になるのか、各自治体で項目が定められています。ご相談の内容も対象になるかもしれません。

就学援助を受けられる世帯は、例えば福岡市の場合(1)収入が増えるなどして生活保護世帯でなくなったり、仕送りを受けるなどして一時的に保護費の支給が停止したりしたが、経済的に余裕がない(2)市民税が非課税であるかまたは減免の適用を受けている(3)国民年金または国民健康保険の保険料の全額減免を受けている(4)ひとり親家庭などで児童扶養手当法に基づく児童扶養手当を受けている-など。

ただ、2013年から3年間かけて生活保護基準が引き下げられたため、就学援助を受けることができる収入の基準も下がりました。そのため、以前は就学援助を受けることができていた世帯であっても就学援助の制度を利用できない世帯も出てきています。ご自身が就学援助の制度を利用できるかどうか、まずは学校や住んでいる自治体に問い合わせてください。

◆福岡県弁護士会の相談窓口案内=(0570)783552(なやみここに)

西日本新聞 12月9日分掲載(国府朋江)

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