「ほう!」な話『「ほう!」な話』は福岡県弁護士会の弁護士が西日本新聞紙上で執筆している法律コラムです。
最新のコラムは水曜日朝刊に掲載されます。

2023年6月14日

マタハラに困っていませんか

▼Q 育休から職場復帰した直後に、第2子の妊娠が分かりました。今回も育休を取得するつもりですが「子育てに専念したら」などと言ってくる上司がいます。どうしたらよいでしょうか。

▼A 産休・育休の取得や取得の請求をしたことを理由とする解雇など、不利益な扱いは雇用機会均等法などで禁止されています。事業主はマタニティーハラスメント(マタハラ)が発生しないよう防止の措置を取らなくてはなりません。

上司の発言は、育児休業を利用することに対する嫌がらせであり、マタハラに当たります。もっとも、直接マタハラをやめるように言うことは心理的に難しいかと思いますし、言っても取り合ってくれないかもしれません。相談窓口の設置を行っている会社であれば、窓口を利用することも一つの方法です。窓口がない、あっても適切に対応してくれないなどの場合は労働局、弁護士などに相談することをお勧めします。

なお、嫌がらせが続いたり、退職を繰り返し迫られたりすれば、上司や会社に損害賠償の義務が認められる可能性があります。

育休を取ると会社や同僚に迷惑をかけるのではないかとの思いから、仕方ないとあきらめる方もいらっしゃいますが、退職などをする必要は全くありません。マタハラを許さないことが大切です。

全国の弁護士会では、6月23~29日に女性に対する暴力やマタハラなどについての無料法律相談「女性の権利ホットライン」を開催します。弁護士会によって実施日が異なりますので、各弁護士会のホームページをご覧ください。

西日本新聞 6月14日分掲載(中原幸治)

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