「ほう!」な話『「ほう!」な話』は福岡県弁護士会の弁護士が西日本新聞紙上で執筆している法律コラムです。
最新のコラムは水曜日朝刊に掲載されます。

2025年7月17日

弁護士へのロードマップ

▼Q 大学で法律の講義を受けて、弁護士の仕事に興味を持ちました。弁護士になるにはどうしたらいいのですか?

▼A 代表的なのは「法科大学院」(ロースクール)に進んで司法試験を受験するコースです。4年制の大学を卒業すれば受験でき、法科大学院によっては短大や専門学校の卒業資格で受験できます。

法科大学院には、法律の知識がある人を対象とした2年コース(既修者コース)と、法律の知識がない人を対象とした3年コース(未修者コース)があります。法科大学院に進学する人向けに4年制の大学を3年間で卒業できる「法曹コース」を用意している大学もあります。大学を3年で卒業し、法科大学院を2年で卒業すれば、早く仕事ができます。

別のコースとして、「予備試験」があります。学歴や年齢などに関係なく誰でも受験でき、合格すれば法科大学院に進まなくても司法試験を受験できます。しかし、予備試験の合格率は毎年3~4%程度ですから、かなりの難関試験です。

弁護士の仕事に興味を持ったなら、実際の裁判を見て、本物の弁護士から話を聞いてみませんか。福岡県弁護士会は8月22日、「弁護士に会ってみよう!~裁判傍聴&弁護士との交流会~」を開催します。裁判を弁護士の案内で傍聴し、その後の交流会では傍聴した裁判について解説します。司法試験の勉強や日頃の仕事の話も聞けます。学生対象、参加費無料ですが、事前予約が必要です。詳しくは、福岡県弁護士会のホームページをご覧ください。

西日本新聞 7月17日分掲載(畑田将大)

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