「ほう!な話」

2016年12月14日

事業継承は事前準備がポイント

▼Q 長い間会社を経営してきましたが、高齢になったため、そろそろ長男に会社を継がせたいと思っています。次男、三男にはまだ伝えていません。どうしたらよいでしょうか。

▼A 中小企業においては、将来の事業を担う後継者に誰を指名するのかという事業承継の問題は、重要なテーマです。経営者の財産の大半が会社の株式や事業用資産であることも多いので、相続人の間でいかに適切に分配するかが、事業承継を円滑に行うポイントとなります。

親族の一人を後継者とすると、他の相続人らから不満が出て、法定相続分での相続が主張されることがあります。こうした場合、遺産分割協議が難航し、他の相続人らに事業用財産の一部を渡したり、相続財産の代わりに多額の現金を準備したりする必要が生じて会社の資金繰りが行き詰まり、経営が悪化することにもなりかねません。

今回のようなケースでは、遺言を用いて会社の株式などを後継者に相続させる方法や、事前に株式を先代や後継者に集中させておく方法などがあります。

後継者に不要なもめごとを残すのは、親だけでなく、残された子どもたちにとっても悲しいことです。できるだけ早期に後継者の選定・育成に取り組み、事業承継の計画と準備をしておくことが重要となります。

福岡県弁護士会は、事業者の相談を面談で受ける「ひまわりほっとダイヤル」を開設しています。初めての相談は無料です。
申し込み電話=(0570)001240。

西日本新聞 12月14日分掲載(三浦紗耶加)

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