「ほう!な話」

2011年4月28日

増える「組織内弁護士」

民間企業や官公庁などの中で組織の一員となって働く「組織内弁護士」が増えています。

従来、組織の事業活動に伴って法的問題が生じた場合、いわゆる顧問弁護士に相談して対処するのが一般的でした。法学部出身者など一定の法的素養を持つ人を法務部などに所属させることも、よく見られた形です。

しかし、社会・経済情勢の複雑化や、消費者の権利保護意識の高まりもあって、組織としてさまざまな法的ニーズに対応しなければならない場面が増え、組織内弁護士が求められるようになってきました。

具体的には、法的問題が生じないよう組織に即した予防策を講じる▽将来の紛争・裁判に備え、証拠にすることを意識した資料の標準的な作成方法を構築したりして予防する▽紛争が起きた場合、交渉や裁判を含めて素早く対応し事後処理をする-などの仕事があります。日常の業務としては、契約書の素案の作成、交渉・クレーム対応、新たな事業を始める際の法的問題点の洗い出しなどを担います。

福岡県弁護士会にも組織内弁護士が増えてきました。迎え入れた組織側からも、これまで法的問題と気付かなかった点を指摘されたり、物事を法的な観点から検討したりでき、業務の効率化も図られたなどのメリットが報告されています。

今後、弁護士の活用のバリエーションとして増えていくでしょう。

◆天神弁護士センター=092(741)3208。

(要予約=30分・5250円)。

西日本新聞 4月28日分掲載(甲谷健幸)

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