「ほう!な話」

2010年8月20日

交通事故の「相場」を知ろう

交通事故に遭った人からよく尋ねられるのが、慰謝料の額など「相場」に関する質問です。

損害賠償や保険金請求には、保険会社内部の「損保基準」、強制の自動車損害賠償責任保険(自賠責)で定められた「自賠基準」、そして「裁判所基準(弁護士基準)」があります。

裁判所基準は、訴訟を起こした場合に裁判所で認められる額や、弁護士が交渉して得られる額のこと。保険会社が示談の際に示すのは主に損保基準で、通常、裁判所基準よりもかなり低い額なのです。

それを承知で示談に応じるのは自由。しかし、基準があること自体を知らないと、泣き寝入りどころか、泣き寝入りしたことさえ気付かずに終わります。

そこで示談の前に弁護士への相談をお勧めします。費用については最近、多くの自動車保険に「弁護士費用特約」がセットされていますし、一定の要件を満たせば法テラス(日本司法支援センター)の立て替え制度も利用できます。裁判を起こして判決になれば、損害額の約1割が弁護士費用として認められるのも交通事故事件の特徴です。

事故は一瞬の出来事ですが、その後の仕事や日常生活に大きな影響を及ぼしかねません。費用を気にするあまり、ちゃんとした補償が得られないという事態だけは避けていただきたいのです。

▽福岡県弁護士会の交通事故被害者サポートセンター
092 (741)2270
(月~金、午後1~4時)無料。その後の初回の面談相談も無料。

西日本新聞 8月20日分掲載(小野裕樹)

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