「ほう!な話」

2013年3月30日

精神保健当番弁護士制度20年

▼Q 知り合いがもう何年も精神科に入院しています。このままずっと続くのでしょうか。

▼A 精神障害者は、精神保健福祉法に基づいて強制的に入院させられることがあります。ただ、病状が改善して退院できる状態なのに受け入れ先がないなどの理由で、本人が望まない入院が継続しているケースがあります。

そこで患者さんは退院や処遇改善を求めて、都道府県と政令市が設置する「精神医療審査会」に審査を申し立てることができます。入院生活の中で病院側の対応(治療内容、行動制限、職員による虐待など)に不服や疑問を感じた場合も同様です。

ところが患者さんを含め、この仕組み自体があまり知られていません。知っていても、患者さん自身ではうまく意見を伝えられないことも考えられます。そこで福岡県弁護士会は1993年、全国に先駆けて精神保健当番弁護士制度を始めました。

患者さんが電話一本で弁護士を呼び寄せて、無料で相談できる制度です。弁護士は患者さんの希望を受け止め、主治医などから事情を聴き、代理人として病院側と交渉したり、精神医療審査会に審査を求めたりします。必要に応じて家族と連絡を取り、担当のソーシャルワーカーに受け入れ施設を探してもらう退院準備の援助もします。

制度発足から20年、全国に同様の制度が広がっています。困ったときには各県の弁護士会にお電話を。

◆福岡県弁護士会の精神保健当番弁護士=092(741)3208

◇4月から毎週水曜日に掲載します。次回は3日。

西日本新聞 3月30日分掲載(原口圭介)

目次