「ほう!な話」

2011年2月10日

敷金は「担保」余れば返還

賃貸借契約で差し入れる「敷金」は、引っ越しで明け渡す際、賃料の滞納や原状回復義務において、賃借人が負担すべき料金を担保するのが目的です。

権利金や礼金、保証金といった名目もありますが、これらは返されないものとされます。ただし、名前は違っても、返還が予定されているなど実質的に敷金といえる場合があります。

「敷引特約があるので返還しない」などとしてトラブルになることも。たとえ契約書に記載があっても、消費者の利益を一方的に害する条項だとして、消費者契約法により無効を主張できる可能性があります。契約書作成にあたって、サインした後に業者が「敷金清算」を「権利金」に書き換えるなど悪質な例もあります。サイン前に契約書をよく読むことが大切です。

退去時には賃借人に原状回復義務があります。ただし、通常に使用して生じる変化や汚れまで義務を負うものではありません。画びょうの穴、家電による壁の電気焼け、網戸や鍵の取り換えなどは賃貸人の負担。壁のくぎやネジの穴、台所の油汚れ、引っ越し作業での引っかき傷などは賃借人負担です。

国土交通省がまとめた「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が参考になります。困ったら弁護士に相談を。入退去時に双方立ち会いの上、部屋の写真を撮っておくことも自衛策の一つです。

◆天神弁護士センター=092(741)3208。

(要予約・30分5,250円)

西日本新聞 2月10日分掲載(世良洋子)

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