「ほう!な話」

2015年2月11日

ヘイトスピーチ 犯罪に該当も

▼Q ニュースで日本に住む特定の人種や民族、国籍の方々に対して「日本から出て行け」などと大声を上げているデモを見ました。こうした言動を取り締まることはできないのでしょうか。

▼A 特定の人種や民族、国籍への差別的表現を含む言動はいわゆる「ヘイトスピーチ」(憎悪表現)と呼ばれています。内容によっては、脅迫や名誉毀損(きそん)などの犯罪に該当します。ただ、ヘイトスピーチそのものを規制する法制度がないため、事実上、野放しになっており、社会問題になっています。

人種差別的なヘイトスピーチで授業を妨害されたとして、京都朝鮮学園が「在日特権を許さない市民の会」(在特会)に損害賠償などを求めた訴訟で、最高裁は昨年12月、在特会側の上告を退ける決定をし、約1200万円の賠償と朝鮮学校周辺での街宣活動禁止を命じた二審大阪高裁判決が確定しました。

国連は日本にヘイトスピーチに対処するよう勧告を出しています。ヘイトスピーチを法律によって規制することも検討されていますが、「言動」に対して刑罰を科すのは、表現の自由との関係で慎重な検討が必要になります。国際社会に生きる私たちにとって大事なことは、異なる民族・国籍の方と日頃から交流し、互いの考え方を学び、ともによりよく生きていける社会を目指すことと思います。

◆福岡県弁護士会の相談窓口案内=(0570)783552(なやみここに)

西日本新聞 2月11日分掲載(池上 遊)

目次