「ほう!な話」

2014年1月15日

海外取引は契約書交わして

▼Q 手作りの子ども服がインターネット上で評判になり、海外の会社からメールで商品の発注を受けました。どんな点に注意すればいいですか。

▼A 契約書を交わさず、メールのやりとりだけで進める場合も少なくありませんが、トラブルのもとです。

例えば「在庫商品を現状のまま売る」という条件をメールで合意し、発送したにもかかわらず、後になって品質不良を理由に代金支払いを拒否され、顧客への補償分も損害として賠償請求された-というケースもあります。つまり、メールで合意した内容や条件は、正式な署名がないなどとして法的効力が認められない可能性が高いのです。

特に海外との取引となると、適用される法が異なり、言語や商習慣の違いから、そもそも合意の内容をお互いに異なって解釈している場合があります。メールでの「事実上の合意」のみで、契約書を交わすことなく商品を発送するのは危険です。

やはり、国際取引の基本的なポイントを規定した基本契約書(売買基本契約書など)を取り交わした方がよいでしょう。たとえ急ぎの取引だとしても、この基本契約書をメールで相手方に送り、契約の大枠を事前合意しておけば、予期せぬ損害を回避できます。

日本人は「信頼」を基本にビジネスを始めがちですが、国際的には「非常識」なことだと心得ましょう。

◆福岡県弁護士会の相談窓口案内=(0570)783552(なやみここに)。

西日本新聞 1月15日分掲載(服部倫子)

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