「ほう!な話」

2011年3月10日

検察審査会の判断に注目

小沢一郎氏が強制起訴されました。この政界を揺るがす決定を下したのが検察審査会です。

検察審査会は、これまでも検察官が不起訴とした事件について起訴すべきと判断することがありましたが、この決定で直ちに起訴とはなりませんでした。それが最近の法改正で、検察審査会が2度にわたって起訴すべきと判断した場合、強制的に起訴するようになりました。

検察官は、万が一にも無実の者を処罰することがないようにという考えから、確実に有罪になる証拠がないと判断したときは、起訴を控えがちでした。こうした傾向に対する被害者らの不満も法改正の背景にあるようです。検察官の判断が独善に陥らないよう、市民の意思を反映して適正なものにしようとする改正です。

ところで最近、検察審査会の判断理由の中に「事実関係に不明な点が多いから、裁判所で明らかにすべきだ」といった内容が見受けられるようです。確実に有罪になる証拠があるとは限らないが「広く起訴して裁判官に判断してもらおう」という考え方かもしれません。しかし、起訴された本人にとってはどうでしょうか。もしも無罪だった場合、その人は大変な不利益を被ることにもなります。

どの考え方が正しいのか、一概には言えません。いずれにしても、検察審査会の判断とその裁判の結果を注意深く見守る必要があります。

◆天神弁護士センター=092(741)3208。

(要予約・30分5,250円)

西日本新聞 3月10日分掲載(小林登)

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