「ほう!な話」

2017年4月19日

遺産相続問題、裁判以外の解決方法は?

▼Q 先日父が亡くなりました。父は長男に全財産を相続させる内容の遺言書を残していましたが、長男以外のきょうだいは不公平だと考え、納得していません。ただ裁判や調停といった裁判所での手続きはどうも気が引けますし、きょうだいだけで話し合うのは法律知識もなく不安です。良い解決方法はありますか。

▼A 弁護士会の「紛争解決センター」が主催する裁判外紛争解決手続き(ADR)という方法があります。これは実務経験豊富な弁護士が仲裁人・あっせん人となって間に入り、当事者の言い分を公平に聞き、話し合いによってお互いが納得できる解決を目指す方法です。裁判より気軽な手法といえるでしょう。

仲裁人・あっせん人は、法律的な観点から解決の方針を示したり、解決案(和解案)を提示したりして、話し合いで解決できるよう努めます。本件では、長男以外のきょうだいが法律上最低限保障される相続割合「遺留分」の侵害がありそうですから、それを踏まえた解決策を目指すことになるかと思います。

なおセンターが扱う事件の種類に制限はありません。相手方に何を請求するか決めず「相当な解決を求める」といった抽象的なADRも頼めます。手続きは非公開で仲裁人・あっせん人の弁護士には守秘義務があるのでプライバシーは守られます。

なお弁護士に依頼せずにADRを申し立てることもできます。まずはお近くの紛争解決センターか弁護士にご相談ください。

西日本新聞 4月19日分掲載(吉田大輝)

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