「ほう!」な話『「ほう!」な話』は福岡県弁護士会の弁護士が西日本新聞紙上で執筆している法律コラムです。
最新のコラムは水曜日朝刊に掲載されます。

2013年10月23日

各地の法律相談センター活用を

▼Q 別居して数年がたつ夫が離婚調停を起こし、裁判所から通知が届きました。知り合いの弁護士もおらず、誰に相談していいか分かりません。

▼A 愛人をつくって出ていき、生活費も仕送りしない場合などは、いわゆる有責配偶者からの離婚請求として原則、離婚は認められません。

もっとも、別居して数年たっているとのことなので、未成年の子がいなければ、夫の希望通り離婚が認められる可能性はあります。ただし、婚姻期間や年齢の問題などは勘案されます。

こうした法律問題を弁護士に相談したくても、どこに連絡すればいいか分からないという方は多いようです。かつては弁護士の数が少なく、事務所が都市部に集中していました。近年は司法過疎地にも根を下ろす弁護士が増えてきました。各地に法律相談センターを整備し、より相談しやすい仕組みづくりに努める弁護士会もあります。

福岡県弁護士会も県内19カ所にセンターを開設しています。今回の場合もセンターに連絡すれば、弁護士との面談が予約できます。まずは届いた郵便物を持参し、弁護士に経緯を説明することから始まります。

また、福岡県弁護士会はもっと気軽に相談できるよう、26、27の両日、初の試みとして筑豊地方の「道の駅」などで無料法律相談会を行います。もちろんプライバシーには配慮します。買い物ついでにお立ち寄りください。

◆無料法律相談会 26日=ユメニティのおがた(直方市)、道の駅歓遊舎ひこさん(添田町)、道の駅うすい(嘉麻市)▽27日=道の駅うすい。予約不要、先着順。時間などの問い合わせは飯塚法律相談センター=0948(28)7555。

西日本新聞 10月23日分掲載(藤岡孝司)

※このイベントは終了しました

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