「ほう!」な話『「ほう!」な話』は福岡県弁護士会の弁護士が西日本新聞紙上で執筆している法律コラムです。
最新のコラムは水曜日朝刊に掲載されます。

2014年9月10日

行政の決定に不服申立ても

▼Q (1)私の子どもは障害があります。障害者自立支援給付を受けていますが、これだけでは生活できません。支給量の変更申請も却下されました。どうしようもないのでしょうか。(2)病気で働けなくなり、生活保護を申請したのですが、自動車を持っていることを理由に却下されました。自動車の保有は一切認められないのでしょうか。

▼A (1)障害の実態に見合った給付がなされていない場合、支給量の増加を求めてあらためて変更申請することや却下処分に対する審査請求または処分取り消し訴訟などが考えられます。(2)生活保護を受給する場合、自動車の保有は原則として認められていませんが、通勤や通院などに必要な場合は例外的に保有が認められ、却下処分が取り消されることがあります。

障害者問題や生活保護に限らず、課税処分への不服や廃棄物処分場の設置許可処分への対応、情報公開や個人情報の開示請求、国家賠償請求など行政問題はさまざまな場面で生じます。困難な法律問題が絡む場合も少なくありませんので、弁護士にご相談いただくことをお勧めします。審査請求などには期間制限もありますので注意が必要です。

福岡県弁護士会では、行政問題について毎月1回、弁護士による無料相談を実施しています。9月は20日(土)午前11時~午後3時、電話相談(092-724-2644)と面接相談(要予約092-741-6416)を行います。お気軽にご相談ください。

西日本新聞 9月10日分掲載(星野 圭)

※このイベントは終了しました

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