「ほう!な話」

2012年3月1日

犯罪被害者の裁判参加可能に

日々多発する犯罪。中でも交通事故は、日常生活で誰もが被害者となりうる最も身近な“犯罪”の一つです。

交通事故で被害者が死傷した場合、加害者は刑事裁判で危険運転致死傷や自動車運転過失致死傷などの罪(いずれも刑法)に問われ、裁かれる可能性があります。また、被害者に発生した損害について、慰謝料を含む賠償責任を問われれば、金銭を支払う義務と責任が発生します。

ただし損害賠償については、自動車保険が普及していることもあり、実際は加害者が加入する保険会社から支払われます。このため加害者は真の意味で痛みを実感していないのではないか、現に法律相談の場でも「お金の問題ではない。きちんと罪を償ってほしい」という被害者の声に多く接します。

2008年12月から、こうした「声」を刑罰を決める過程で届けられるようになりました。被害者が刑事事件に参加できる制度が導入されたのです。具体的には、被害者が法廷の中に入り、検察官の横に座って被告人に質問したり、量刑を含む被害者としての心情や意見を陳述したりできるようになりました。

この被害者参加制度を利用するにあたり、弁護士の支援は国費で受けることが可能です(ただし資力要件あり)。ほかにも犯罪被害者を支援するための仕組みがあります。諦めないでください。

◆福岡県弁護士会・犯罪被害者支援センターの無料電話相談 =092(738)8363(毎週火曜日午後4-7時)。

西日本新聞 3月1日分掲載(疋田陽太郎)

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