「ほう!な話」

2011年1月20日

精神科患者にも当番弁護士

精神上の問題を抱えた人が、その意思に反して入院させられることがあります。もちろん、それが許されるのは法律(精神保健福祉法)があるからです。

ところが、一見、法律的には許されるように見えても、実際には「病状の程度から入院治療が必要でないのに、社会(家族も含めて)での受け入れ先がない」といった理由で、入院が続いている場合があります。医療や保護の必要性がないのに強制的に入院させられているのであれば、人権侵害です。病院内で暴力などの不当な扱いを受ければ、それが人権侵害になることも当然です。

法治国家である日本でそんなことが起こるのか…。しかし、先進諸国と比べると、日本は精神科病院の病床数が多く、入院期間が長いなど、病院に長期間入院させて隔離をするという傾向が強いと言われています。また、患者さんが声を上げにくかったり、病院という密室で起こっていたりと、なかなか外部に伝わりづらいという問題もあります。

そこで1993年、福岡県弁護士会は全国に先駆け、入院患者さんからの電話一本で弁護士が病院に赴くシステム(精神保健当番弁護士)を始めました。入院や病院内での処遇に人権侵害や違法な点はないか、患者さんの声に耳を傾け、スピーディーに対応しています。こうした取り組みは全国に広がりつつあります。

◆天神弁護士センター=092(741)3208。

(要予約・30分5,250円)

西日本新聞 1月20日分掲載(鐘ヶ江聖一)

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