「ほう!な話」

2013年3月9日

過労死の認定、まず証拠保全を

▼Q 夫が突然、心筋梗塞で亡くなりました。過重労働が原因では、と・・・。どうすればいいですか。

▼A 仕事による過労やストレスが原因の一つとなって、脳や心臓、呼吸器、精神などの疾患を発病し、死亡または重度の障害を残すに至ることを「過労死」といいます。

過労死は労災補償の対象となります。労災補償でカバーできない損害の賠償は、勤務先の会社などに対して請求することもできます。もっとも、会社が労災申請に協力しない場合、本人か遺族(死亡の場合)だけでも労災申請できます。

過労死を認めさせる上で重要なポイントは、残業時間の長さや過酷な労働実態。まず証拠を集めましょう。その際、証拠をあらかじめ確保する「証拠保全」という手続きを取った方が良い場合があります。なぜなら、証拠となるタイムカードや出勤簿といった資料は、多くが雇い主の手元にあり、隠滅されたりすることがあるからです。

具体的には、裁判官と共に労働者の代理人である弁護士が勤務先の事務所などに行って資料を開示させ、コピーや写真を撮ったりします。

ほかに労働時間の証明に有益な証拠としては、パソコンのログ記録(起動時間で労働時間が推定できる)があります。記録収集にはパソコン技術者を同行させます。事業所への入退室時間が分かる警備会社のセキュリティー記録なども使えます。労働の環境や実態の証明に有益な証拠としては、業務日報や会議録、メールのデータなどがあります。

いずれも弁護士がサポートできます。ご相談ください。

福岡県弁護士会の相談窓口案内=(0570)783552(なやみここに)。

西日本新聞 3月9日分掲載(中山篤志)

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