「ほう!な話」

2015年10月7日

精神疾患も労災の対象

▼Q 最近、新規プロジェクトの立ち上げのため残業続きで心身ともに疲れ果て、眠れなくなりました。病院でうつ病だと診断されました。精神疾患でも労災になりますか。

▼A 精神疾患についても、次の要件を満たせば、労災認定され、医療費や休業補償をもらえます。(1)労災認定の対象となる精神疾患であること(2)精神疾患を発病する前の約6カ月間に業務による強い心理的負荷があること(3)業務以外の心理的負荷や要因で発病したと認められないこと。

(1)は国際的に認められた精神疾患の分類(ICD-10)に基づきます。代表的なものはうつ病、急性ストレス反応など。(2)については厚生労働省が具体的基準を公表していますが、「精神疾患発病前に120時間以上の残業をした月がある」など。ほかにも発病前6カ月間に退職を強要されたり、セクシュアルハラスメントを受けたりしたことがあるなど、(2)の認定要素は多岐にわたります。

(3)の要件では、当該労働者が離婚していたとか、親族が死亡しているといった業務外でストレスがなかったかという事情になります。(2)と(3)の両方に該当する事情があるときには、どちらの方が発病により強い影響を与えたかを総合判断します。業務で精神疾患にかかったかもしれないと思える場合は、労災申請したり、弁護士に相談したりしてください。

◆福岡県弁護士会の相談窓口案内=(0570)783552(なやみここに)

西日本新聞 10月7日分掲載(松﨑広太郎)

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