「ほう!な話」

2014年5月21日

冤罪防ぐ国選弁護制度

▼Q お金を持っていない人が逮捕されて勾留、起訴されると、国選弁護人が付くと聞きました。どうしてそこで税金が使われるのですか。

▼A 大事なのは、勾留や起訴だけでは本当に犯罪者かどうか分からないということです。裁判所が証拠に基づいて有罪の判決を言い渡すまでは、無罪と推定されるのです。

捜査機関は有罪の判決を得るために証拠、特に自白を得ようとします。しかし、過去には自白を強要され、不幸な冤罪(えんざい)を生んでしまった事実があります。そこで弁護人が弁護活動を行って被告人の権利を守り、捜査機関の活動をチェックすることが必要になります。

また、勾留や起訴をされた人が「事実関係は間違いない」と認めている場合でも、やはり弁護人は必要です。どんな被疑者、被告人にも何らかの言い分はあるもの。黙殺されるのは、正しい刑事裁判ではありません。

これらは公益に通ずることであり、弁護士に依頼するお金がないからといって言い分が無視されるのは許されません。だから国選弁護人が必要なのです。

しかし、全ての事件で国選弁護人が付けられるわけではありません。軽微な犯罪であれば対象外。こうした不備を是正するため、対象範囲の拡大のほか、できる限り早期に弁護活動できるような制度を設けるべく議論がされています。

◆福岡県弁護士会の相談窓口案内=(0570)783552(なやみここに)

西日本新聞 5月21日分掲載(橘友一)

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