「ほう!な話」

2012年11月10日

全ての少年事件に「付添人制度」

▼Q 17歳の息子がひったくりをしたとされ、少年鑑別所に入れられました。お金がなくても弁護士を付けられるのでしょうか。

▼A 大人の刑事事件だと、お金がなくても「国選弁護人」として国が弁護士を選任します。しかし、少年(未成年者)事件には国選制度がなく、お金がなければ弁護士の援助を受けることができませんでした。

もしも息子さんが、本当は罪を犯していなかったら・・・。過去には、実際にやってもいないのに、ひったくりをしたとされて少年鑑別所に入れられていた少年がいました。

少年事件でも冤罪(えんざい)が許されないのは大人と同じです。仮にひったくりをしていたとしても、二度と同じ過ちを繰り返させないために、原因の解明や反省を深める活動が欠かせません。被害者との示談交渉も必要です。場合によっては、親や学校、職場との関係改善、親代わりになってくれる親戚や新しい就職先を探す活動が必要になってきます。

福岡県弁護士会は11年前から、少年鑑別所に入れられたすべての少年に弁護士を付けることができる「全件付添人制度」を始めました。費用は弁護士が出し合って負担しています。この制度は九州各県にも広がり、今では全国どこでも実施されています。お金がなくても、最寄りの弁護士会に相談してもらえば、弁護士をつけることができます。

とはいえ、そもそも少年を冤罪から守り、少年の立ち直りを手助けするのは、国の責任です。そのために私たちは、一日も早く「国選付添人制度」が実現することを求めています。

◆福岡県弁護士会の相談窓口案内=(0570)783552(なやみここに)。

西日本新聞 11月10日分掲載(大谷辰雄)

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