「ほう!な話」

2011年9月1日

遺言は法律より優先

遺産なんて高が知れている、もめるはずはない、だから遺言書は作らない-。よく聞く話ですが、遺言がなければ相続人全員が法律で決められた割合通りに相続することになります。

とはいえ、正確な法知識のある人は意外と少ないもの。そこで(1)配偶者(2)結婚した夫婦から生まれた子(嫡出子)(3)事実婚の配偶者(4)配偶者と先妻(夫)との間の子(5)婚外子(認知)(6)婚外子(認知されていない)-を例に見ていきましょう。

相続権があるのは(1)(2)(5)。(2)と(5)がいなければ、親や兄弟に相続権が認められる場合もあります。割合は、同じ被相続人の実子でも(5)は(2)の半分になるなど、それぞれ差異があります。(3)(4)(6)にはそもそも相続権がありません。(4)の場合は養子縁組をすれば相続権が発生します。

一方、法律より自分の希望を優先させたければ、遺言書を活用しましょう。法律上の相続権がない人でも財産を受け取ることが可能になり、法律と異なる割合を定めることもできます。

遺言書は、判断能力さえあれば自分で作れますが、方式を満たさないと無効になる場合もあるので公正証書で残しておくのがお勧めです。いったん作成した後も状況の変化に合わせて何度も作り直すこともできます。

遺言書は大切な家族に贈る最後のラブレター。内容などで迷ったときは弁護士にご相談ください。

◆天神弁護士センター=092(741)3208(要予約・30分5250円)。

西日本新聞 9月1日分掲載(林雅子)

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