「ほう!な話」

2012年4月26日

憲法に定められた職業

もうすぐ憲法記念日ですが、そもそも憲法とは?また、弁護士と憲法はどのような関係にあるのでしょうか?

憲法と法律は、似ているようで大きく違います。法律は国民の権利を制限し、義務を課すもの。一方、憲法は国民の自由や平等といった人権を国家権力が侵害しないように、また、そのための国家の在り方(統治機構)を定めています。国家を名宛人としている点、何より、憲法をつくったのは政治家でも役所でもなく、主権者たる私たち国民だという点が違うのです。

そして弁護士は「基本的人権を擁護し、社会正義を実現すること」が使命とされ、唯一、憲法に記載されている民間の職業です。国民が自らの人権保障に必要なものとして、弁護士という職業を憲法の中に定めた、とも言えます。

弁護士は全員、都道府県単位の弁護士会に強制加入します。そこでは、環境、教育、男女平等、その他あらゆる人権に関する分野について、擁護のための活動に取り組んでいます。

例えば先月、私たちは「いま“原発”を考える」と題した講演会を開催しました。生命はもちろん、好きな場所に住む、子どもが教育を受けるといった基本的な自由、人権が原発事故によって侵害されていないか-。まさに普段の暮らしに直結する身近な問題として、人権の意味を広く市民に関心を持ってほしかったからです。

◆福岡県弁護士会の相談窓口案内=(0570)783552(なやみここに)。

西日本新聞 4月26日分掲載(中野公義)

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