「ほう!な話」

2016年3月2日

遺言書は遺留分を考慮して

▼Q 妻に遺言を書くように言われています。私には妻、息子2人がいて、遺産は(1)私が経営する株式会社の株式100%(1千万円相当)(2)自宅兼店舗(1千万円)(3)現金1200万円-があります。副社長の長男に会社の経営権を譲ることができますか。

▼A 相続人は配偶者と子ども2人の計3人で、法定相続分は配偶者が2分の1、子どもは各4分の1です。

遺言がなければ、遺産をどう分けるのか、相続人の間で遺産分割協議が必要です。争いを防ぐためにも遺言を書いておくことをお勧めします。ただし、兄弟姉妹以外の相続人には「遺留分」という最低限度の生活保障などの趣旨で認められた相続財産に対する権利があります。

今回の相談では各遺留分は配偶者が4分の1、子どもは各8分の1です。これを考えずに、全ての遺産を長男に相続させる遺言を作成すると、長男と次男、長男と配偶者の間で紛争に発展する可能性が高まります。

遺言書を作成するときは遺留分を考慮して、誰に何を相続させるか決めた方がいいでしょう。例えば、全株式と自宅を長男に、妻に現金800万円、次男に現金400万円を相続させることが考えられます。

遺言書は、遺留分の考慮など内容の検討が必要な上、記載方法などが厳格に決められています。弁護士などの専門家に相談してください。

◆福岡県弁護士会の相談窓口案内=(0570)783552(なやみここに)。

西日本新聞 3月2日分掲載(碇啓太)

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