「ほう!な話」

2013年4月24日

敷金の返済、話し合いで解決も

▼Q 賃貸アパートを引っ越す際、大家さんに「部屋がひどく傷んでいて全面的に原状回復する必要があり、敷金は返せない」と言われたのですが・・・。

▼A 賃借人が原状回復義務を負うのは、故意や過失で傷んだ場合のみで、通常に使っていてどうしても発生するものまで負担する必要はありません。ご質問のケースも、その範囲内であれば修繕義務はなく、敷金が戻る可能性があります。

返還を請求しても応じない場合は裁判を起こす方法があります。ただ「お世話になった大家さんとの裁判は避けたい」ということであれば、各県の弁護士会が運営する「紛争解決センター」の利用をお勧めします。裁判によらずに「あっせん人」が仲介して話し合いを進めていく手続き(ADR)の一つです。

あっせん人は経験豊富なベテラン弁護士が務め、双方の言い分や事情を十分に聴いた上で、あっせん案を示すなど公平・中立で的確な解決を目指します。福岡県弁護士会の場合、利用手数料は1万500円です(成立手数料は別途必要)。

今回のケースでは、あっせん人の弁護士が双方の言い分を聞き、部屋の傷みが賃借人の通常使用によるものかどうか、賃借人が修繕すべき箇所がある場合に負担すべき修繕費はいくらかなどについて一定の判断を示し、最終的に返還される敷金の額について、話し合いによる解決の可能性を探っていきます。

ADRは、話し合いで進めていくので、大家さんともお互いに納得した形での解決が期待できます。利用には弁護士の紹介状が必要なので、まずはお近くの法律相談センターで相談をしてみてください。

◆福岡県弁護士会の相談窓口案内=(0570)783552(なやみここに)。

西日本新聞 4月24日分掲載(岡部友和)

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