「ほう!な話」

2013年5月29日

ペットの世話も遺言で託せる

▼Q 夫を亡くし1人暮らしです。私に万一のことがあったとき、愛犬が心配で・・・。ペット霊園は申し込みましたが、ほかに良い方法はありますか。

▼A 愛犬がどんなにかわいくても法律上は「物」であり、財産をペットに直接譲ることはできません。ただ、飼い主が亡くなったら、ペットの餌やりや散歩、死んだ場合の埋葬といった世話を誰がどうするか、問題になることも事実です。

相続人となる子どもが複数いる場合、ペットの世話を頼めれば、その子に法定相続分より多めの財産を残すことも考えられます。また、法定相続人ではない全くの他人でも、例えば愛犬家仲間で信頼できる人に頼むこともできます。世話をしてくれる人に財産を残す方法です(負担付き遺贈)。

いずれの場合も、あなたの意思を遺言書を作成して明確に表明しておくことをお勧めします(遺言でなくても「死因贈与契約」を結ぶという方法をとることもできます)。もっとも、ペットを世話するという義務が付いた遺贈なので、託された人(受遺者)が義務を負担に思えば、遺贈を放棄することもできます。従って、世話を託そうと考えている人と事前に十分に話し合っておくことが必要です。

さらに、財産だけもらって義務を履行しない場合に備え、遺言書で「遺言執行者」を指定しておくとよいでしょう(報酬も併せて定めておきます)。本人に代わり、死後に受遺者がちゃんと世話をしているか見守る役目で、義務を履行しない場合には催告し、それでも義務を果たさなければ遺言自体を家庭裁判所に取り消し請求できる仕組みです。

◆福岡県弁護士会の相談窓口案内=(0570)783552(なやみここに)。

西日本新聞 5月29日分掲載(春田久美子)

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