会長日記

2023年7月1日

会長 大神 昌憲(48期)

みなさま、こんにちは。

◆他士業団体・定期総会後の懇親会と弁政連

福岡県弁護士会では、今年度までは、コロナのことを考え、定期総会後の役員就任披露を開催しませんでしたが、定期(通常)総会後に懇親会が開催された他士業の団体もありました。

私は、福岡県土地家屋調査士会、福岡県司法書士会、公益社団法人福岡県不動産鑑定士協会、福岡県社会保険労務士会、日本公認会計士協会北部九州会の懇親会に参加しましたが、当会の役員就任披露と全く異なるのは、国会議員等(又はその秘書の方)の参加の有無です。他士業団体では与党議員が来賓として出席されていました。

在野法曹である弁護士・弁護士会では考え難いことではありますが、例えば再審法の改正など、弁護士会が推進したい政策を実現するためには立法府の理解を得る必要があります。

そのため、昭和34年に、弁護士の政治力を結集して弁護士会の諸課題を実現するための政治活動を展開することを目的として、日弁連とは別の組織として、日本弁護士政治連盟(「弁政連」)が設立されていますし、平成20年1月には弁政連福岡県支部も設立されています。

あくまでも任意ではありますが、会員の皆さまにも、弁政連及び弁政連福岡県支部への入会をご検討いただきたいと思っています。

◆福岡専門職団体連絡協議会の会長会

7月7日には福岡専門職団体連絡協議会(「専団連」)の会長会が開催されました。

専団連は、社会の複雑化・高度化に伴い各種専門職業務にまたがった問題が生起していることから、専門職団体が相互に知識や情報を交換し、共同研究や共同相談の実施といった総合的な交流を行うため、福岡県内に主要な事務所を置く10団体が団体レベルで相互交流する場として、平成3年9月に設立された協議会です。

会長会では、現在の幹事会である福岡県社会保険労務士会から9月8日に予定されている定期大会や懇親会の説明がありましたが、今年度は定期大会に先立ち、主として大学生、専門学校生、そして社会人を対象にした、「国家資格の専門職による合同説明会」が開催されることになりました。

会員の皆さまには、9月8日の定期大会及び懇親会にご参加をお願いしています。

◆福岡保護司選考会と「よりそい弁護士制度」

福岡県弁護士会の会長は、福岡保護司選考委員を務めることになっており、7月6日に保護司選考会が開催されました。

保護司選考会の後、福岡保護観察所の所長から、保護観察所の最近の活動についてご報告がありましたが、第1に、「出所受刑者の2年以内再入率を令和3年までに16%以下にする。」との政府目標が達成されたとのことでした。

第2に、令和4年6月に更生保護法が一部改正され、保護観察所の新たな業務として地域の再犯防止を支援する「地域援助」が設けられたとのことでした。具体的には、保護観察所が支援対象者(満期釈放者や保護観察終了者ら)に対して自ら援助を行うとともに、地域の支援に円滑につなぐことを可能にする地域支援ネットワーク(保護司会、更生保護施設、居住支援法人、医療機関、保健福祉機関、民間支援団体など)を構築していきたいとのことでした。

第2の点に関する弁護士会の活動としては、「よりそい弁護士」制度があります。「よりそい弁護士」制度とは、刑事事件や少年事件で罪に問われた人たちの事件後の更生・社会復帰に向けた過程に弁護士が寄り添い、支援する活動で、平成28年8月に兵庫県弁護士会が初めて創設しました。令和元年には愛知県弁護士会が全国初の自治体と連携したよりそい弁護士活動を開始され、その後、よりそい弁護士制度は全国に広がりつつあります。

当会でも、よりそい弁護士制度準備ワーキンググループにおいて、制度立ち上げに向けた準備がなされています。

見つける!見つかる!国家資格の専門職による合同説明会