会長日記
2021年9月1日
会長 伊藤 巧示(45期)
皆さま、こんにちは。
◆令和3年8月豪雨により被害に遭われた皆様に心からお見舞い申し上げます
当会では、8月16日に災害対策本部を設置しました。法律相談センターでの無料法律相談など、被災者の皆様の平穏な生活が1日でも早く回復できるよう支援活動を続けてまいります。
◆高齢者を一人残さない社会を目指して
7月17日、日弁連の人権擁護大会のプレシンポジウム「地域共生社会と消費者の安全~地域社会は、高齢者一人ひとりを取り残さないケアが可能か~」が弁護士会館で開催されました。超高齢社会における消費者被害の予防と救済を考えるシンポジウムです。高齢者は「お金」「健康」「孤独」の3つの大きな不安を持っているといわれています。この不安に付け込んだ悪質業者により、大事な老後資金を失ってしまったという高齢者被害の事案も絶えません。
当日は、「在宅ひとり死のススメ」「ケアの社会学」などの著書で知られる東大名誉教授上野千鶴子先生による基調講演がオンラインで行われ、老後を安心して暮らせる社会を実現していくためにはどのようなことが必要かということについて、皆で考察を深めました。
◆中小企業の日
2019年より、中小企業基本法の公布・施行日である7月20日は「中小企業の日」となりました。今年もこの日に中小企業向けの「経営者のための講演会及び無料法律相談会」がエルガーラホールで開催されました。この企画は、日弁連の声掛けのもと全国に一斉に開催されているものです。今回で14回目となります。
当会は、今年の定期総会で「中小企業・小規模事業者の経営を支援することにより、経営者、従業員とその家族の生活、取引先の経営を守る宣言」を採択し、新型コロナウイルスの脅威から中小企業の経営を守り,地域経済や社会の活性化を図るための中小企業の支援強化を宣言しました。
今回の講演会は、「コロナ時代に打ち勝つ経営」と題して、このコロナ禍において、様々な工夫を凝らし時代の変革に対応しておられる株式会社タケノの代表取締役竹野孔様とエンドライン株式会社の取締役の石谷莉沙様をお招きして、その経営戦略や労務管理の方法についてご講演いただきました。参加された会員や事業者の方々も、この大変な時代を乗り切る大きなヒントを得られたのではないかと思います。
◆男女共同参画推進本部が発足しました
当会の会員数は現在約1420名、うち女性会員は約260名ですから、約18%が女性会員です。
比率でいえば大阪弁護士会とほぼ同じです。ちなみに東京三会はいずれも20%を超えています。
したがいまして、まだまだ弁護士会の運営や政策・方針決定に関わる女性弁護士の割合も少ないわけです。
当会は、2017年3月に福岡県弁護士会男女共同参画基本計画を決議し、今年度は基本計画も5年目の節目を迎えました。
当会の政策・方針の決定過程のあらゆる場面において、女性会員の参加を促進するための中期的・長期的施策を実行するためには、それを担う組織が必要です。そこで、本年度の重点課題に男女共同参画推進本部の立ち上げを掲げました。
本年5月の常議員会において、女共同参画推進本部の設置のご承認をいただき、その後委員を各委員会から募り、7月27日に第1回目の全体会議が開催されました。
推進本部は会務参画・女性法曹拡充に関する部会(第1部会)、業務拡大・会員の支援に関する部会(第2部会)、性差別防止に関する部会(第3部会)の3部会制度を導入し、今後、組織的かつ横断的な取組を推進していきます。