会長日記

2014年3月 永遠のリレー

会 長 橋 本 千 尋(36期)

■会長の任期

福岡県弁護士会の会長の任期は1年です。

以前は任期が2年で日弁連副会長、九弁連理事長を兼務するという体制でした。しかし、どの役職も重い責任があり職務の内容もハードなので、健康を害されるケースが出てきました。そこで、兼務を解いて任期も1年という現在の体制になっています。

それでも1年の任期を全うするのはかなり骨の折れる仕事です。

毎年4月には就任のご挨拶のため県内の自治体を訪問させていただいており、私も多くの自治体の首長の方々とお話しする機会を得ました。その際に、何人かの方から、1年の任期では会長としての政策を実現するのが難しいのではないですかとの問いかけがありました。

■日弁連会長の任期

日弁連の会長の任期は2年です。日弁連は、弁護士の全国組織として、国家的課題に関する意見表明や立法課題の実現などの任務があり、一貫した政策提言と問題点の熟知のため最低限2年の会長の任期は必要なのかもしれません。

しかし、地方の弁護士会も全く同様に考えてよいかという点は、多少の検討を要するように思います。

■弁護士会と会長の「政策」

まず、地方の弁護士会に「政策」があるのかという点が問題です。もちろん、会長は立候補にあたって所信を表明し取組を予定している重点課題を会員に明らかにしています。したがって、それを「政策」というのであれば、地方の弁護士会にも政策はあると言うことになります。

しかしながら、弁護士会の活動課題は、その時点で最も社会問題化している人権課題への取り組みであったり、弁護士業務の一層の改善のための取り組みであったりします。そして、これらの課題への取り組みは、委員会活動などを通じて多くの会員が参加する中で行われています。こうした委員会の委員長や多くの委員の任期は数年に及んでいますので、これらの活動は中長期の一貫性を持っています。

そうだとすると、弁護士会の会長の「政策」は、それらの多くの課題の中で優先順位を付けたり、課題への取り組み方法を指示したりすることに重点があると言えます。

■必須の交代制

このように会員の活動が中心となる弁護士会のリーダーだということから、地方の弁護士会は、会長の任期が1年でもその活動に大きな支障が出ないのだと思います。仮に政策の立案と遂行が必要だと言うことで任期延長を考えるとしても、一定の期間での交代制は絶対に維持されるでしょう。弁護士会においては、会長独裁制と揶揄されるような体制には絶対なってはならないからです。

弁護士会は、個々の弁護士が基本的人権の擁護と社会正義の実現という使命を果たす活動を保障するためにあるのですから。

■バトンタッチ

さて、本年も3月に至り、私たち平成25年度の執行部の任期は残りあと僅かとなりました。平成26年度の新しい執行部の布陣も整っています。引継ぎのための会議も終わり、新しい執行部は既に助走を始めています。

間違いなくこれからもこうした執行部の交代と引継が連綿と続いていくことでしょう。

担当した年度の1年というコースを走り終えようとする私たちは、リレーのバトンタッチと同じように、速度を緩めず、確実に次の走者の差し出す手にバトンを置くことに集中して最後の疾走をしています。

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