会長日記
2019年6月1日
会長 山口 雅司(43期)
皆さんこんにちは。新執行部として稼働を開始して1か月余が経過しました。
さて、今回は会議についてお話しします。
福岡県弁護士会の会長は、九弁連副理事長(常務理事)、日弁連理事(常務理事)をはじめいくつかの役職を兼務します。
このため、参加する会議や会合は実にたくさんあります。
◆弁護士会会長として
当会においては、総会や委員会のほかには、2か月に3回(1か月に1.5回)の常議員会と、毎週月曜日(祝日の場合は翌日)と常議員会当日の執行部会議が主だったものになります。
常議員会は、弁護士会内の「国会」のような会議体であり、会則・会規等によって常議員会の承認を要するとされている事項のほか、執行部(規定上は会長)において常議員会で審議すべきと考える事項を議題としたり、会内の重要事項について報告します。
執行部会議は、会内で生じている様々な問題について情報を共有したり、常議員会承認までは必要のない事項について合議の上で一定の意思決定を行います。毎週初めの執行部会議は3時間を超えることがしばしばです。
当会における議題や協議事項は多岐にわたりますが、本年度の大きなテーマは、新会館の円滑な運用の確立、世代間の交流と意思疎通、法曹人口・法曹養成制度問題などです。
◆九弁連副理事長として
次に、九州弁護士会連合会(略して九弁連)では、3月に次年度理事による「予定者会議」を行い、4月以降は毎月1回のペースで理事会が行われます。
理事会の構成員は、理事長と事務局長・事務局次長のほかは九州8単位会の会長及び副会長であり、単位弁護士会の集合体としての意思決定を行います(構成員は九州沖縄の単位弁護士会なので、弁護士「会」連合会といいます)。
今年は沖縄で九弁連大会を実施する年であり、大会実施単位会から理事長を選出する輪番制を取っていますので、沖縄弁護士会の宮國英男会員が理事長となっています。
近時の主だった継続的な議題は、「あさかぜ基金法律事務所」の支援をはじめとする司法過疎地の解消に関する問題です。
◆日弁連理事として
日本弁護士連合会(日弁連)においても、3月に次年度理事に対する説明会を開催して導入を行い、4月以降は毎月1回(ただし2日間)の理事会が開催されます。
1日目は午前10時45分から午後5時まで、2日目は午前10時から午後5時まで、若干の休憩を挟みながら会議を継続します。
この会議には、全国52単位会の会長が理事として参加します(その他にも単位会の規模に応じて会長以外の理事がおり総勢71名です)。
全国での出来事をカバーしており、法曹養成問題、災害復興支援、法テラス問題、弁護士の過疎・偏在問題、人権擁護活動、刑事司法改革、男女共同参画、・・・等々の広範なテーマを網羅します。
◆会議によって生まれるもの
そのほかにも、会議や会合はまだまだあるのですが、こんなに会議を行って一体何をしようとしているのでしょうか。
一言でいえば、全体状況の把握と、弁護士会活動の方向性の調整と、活動の民主化というところでしょう。
弁護士会の活動は非常に多岐にわたっており、また、各弁護士の業務活動も広範囲に及んでいます。それぞれの活動の関連性が意識されないことがあったり、ときには立場が対立することさえあります。
全国規模の、時には世界規模での活動について不足する情報がないように、諸活動や諸制度の間で問題のある対立や矛盾がないように、話し合いや情報の共有が日々継続されます。
また、弁護士会は自治団体ですから、会内の自治と民主主義の実現のためにも、協議と合意が必要になります。
会議では、色々な情報や様々な視点の発見があり、ここから新しいものが生まれます。
まだ足りない、まだ方法はある、もっとやれる・・・ということを発見します。物事を前に運ぶ貴重な機会だと思います。