会長日記

2019年4月1日

会長 山口 雅司(43期)

1 このたび平成31年度(2019年度)福岡県弁護士会会長を務めさせていただきます山口雅司と申します。平成3年に福岡県弁護士会に弁護士登録をしており、期は43期となります。

これまでの福岡県弁護士会での会務活動としては、平成25年度(2013年度)副会長兼福岡部会長、常議員、法律扶助委員会委員長、総務委員会委員長、市民窓口等対応室副室長、新会館取得推進本部委員(資金部会長)などを行ってきました。消費者委員会や業務委員会での活動もありますが、今は遠い昔の話となります。

また、九州弁護士会連合会では、平成25年度(2013年度)常務理事、平成14年度(2002年度)事務局長、平成12年度(2000年度)事務次長を務めました。

日本弁護士連合会では、日本司法支援センター(法テラス)推進本部事務局、弁護士職務の職務適正化に関する委員会などで活動しました。

本年度のモットーという訳ではありませんが、弁護士や弁護士会の社会での役割や責任とは何なのだろうか、弁護士の矜持(きょうじ)は何だろうかという根本的な部分を考えていきたいと思っています。

2 現在の福岡県弁護士会の状況については次のように認識しています。

第1に、福岡市中央区六本松に新しい福岡県弁護士会館が完成し、これまで城内・赤坂・大名地区を中心にしていた会務活動が六本松を中心とするものに変化することです。

旧弁護士会館の床面積の約5倍に当たる4000m²余の空間ができ、裁判所の面前で市民の目に触れる場所に位置する新会館をどうやって有効に利用し、弁護士会の活動に役立てるのか、六本松での新たな環境に対応してゆく必要があるように思います。

次に、当会の会員数が増加しているとともに、年齢構成や流動性の幅も変化しており、会員間の交流や意思疎通に留意した会務運営が必要ではないかと思います(平成31年3月1日現在、全県会員数は1325名(福岡部会974名、北九州部会214名、筑後部会100名、筑豊部会37名)。60期以前の会員数686名、61期~71期の会員数639名。)。

また、何といっても、弁護士会の活力は委員会の活動であり、各委員会での活動が弁護士会の原動力だと思っています。その活力を生かすよう、できるだけその活動を支援していきたいと思います。

3 このような考えから、この1年間の所信については、次のとおりといたします。

  1. 新会館の運用については、会館の利用方法、委員会の運営方法、天神弁護士センターとの事務配分、対外活動のあり方などについて検討を行いたいと思います。
  2. 会員間の交流と意思疎通については、これからの弁護士会を担う50期代及び60期代へ、先輩諸会員がいかに伝統や知恵を伝え、会員間の共通認識を形成してゆくのか、弁護士の技術の承継、弁護士としての考え方や哲学の伝承などを考えていきたいと思います。
  3. 法曹人口や法曹養成制度については、法曹人口は適正であるのか、法曹養成制度は正しく機能しているのかを継続的に検討しなければならないと考えています。
  4. IT化への対応については、裁判手続に関してIT化を進める動きへの対応とともに、弁護士会内での委員会活動や業務についてもIT機器を利用した対応の促進が必要となっています。
  5. 人権擁護活動・委員会活動・対外活動については、各委員会、各部署が非常に健闘されており、執行部はできるだけこれらの活動を支援したいと思います。

この1年、どうぞよろしくお願いいたします。

福岡県弁護士会 会長日記 2019年4月1日