会長日記

2020年3月25日

会長 山口 雅司(43期)

皆さん、こんにちは。

私の会長日記はこれが最後となります。

◆コロナ・ショック

新型コロナウイルス問題は、様々な分野で活動を低下させ、大きな影響を生じさせています。

感染を強く回避すべき人がいること、ウイルスの性質が把握できておらず治療薬も未開発であること、社会的な不安が大きいこと、急速な感染の拡散は社会活動や機関を麻痺させることなどから、拡散防止のための相当な対応を取ることも必要です。

このような状況において、事業者(中小企業・小規模事業者)や労働者等は様々な法律問題に直面しています。

そこで、当会では、本年3月24日から、毎週火曜と木曜日(当面8回)、「新型コロナウイルスに関する事業者・労働者等向け無料電話相談」を開始しました。ぜひご利用ください。

◆緊急時への対応

このところ、地震、水害、台風などの自然災害による被害が度々発生するようになりました。上記の新型コロナウイルス問題も含めて、当会を含む弁護士会全体として、災害などの緊急時の対策を真剣に考えなければならないと思います。

当会においても、災害や緊急な事態が生じて施設の一部が利用できなくなった場合に、業務が停止しないよう、どのような体制を準備し、緊急時にどのような対応を行うのか、検討を行っています。

弁護士会連合会(ブロック会)単位で検討を行っているところもありますし、さらに広く、全国的規模の視点で、災害発生時に備えた共助の仕組みを作るべきでしょう。 また、裁判所、検察庁、日本司法支援センターといった、法曹全体との連携も協議しなければなりません。

◆公正さと論理性

感染症や自然災害のほかにも、気にかかることが起こっています。私たち弁護士が強く関心を向けるべき問題として、憲法改正、検察官の定年延長に関する解釈変更、繰り返される公文書の保存不備などが新聞紙上を賑わせ、少し前には集団的自衛権に関する解釈変更の問題もありました。

これらの問題について、言葉を尽くして議論や説明がなされているのか、論理や筋道を追った判断なのか、内容や手続の公正さが担保されているのか。疑問を感じる事態が相次いでいます。

公正さや論理性は、様々な制度の「支柱」であり、これが軽視される社会は危ういと言わざるを得ません。社会の原理原則やルールが蔑ろにされていないか、懸念を覚えます。

◆乗り越えよう

社会全体に少し暗い雰囲気が漂っていますが、このような課題を乗り越えながら前進していくしかないと思っています。

いわゆる疫病の問題は、人の長い歴史のなかで発生しては克服してきたものであり、どこかで収束します。過去の時代にあったという「外国人排斥、権威の衝突、感染者探し、専門家への軽蔑、暴走する世論、馬鹿げた治療法、生活必需品の略奪、医療の危機」を繰り返さないようにして、互いに協力することが必要です。

また、地震などの災害は人知では避けることのできない部分はあるものの、被害をいかに少なくするかという努力はできると思います。

社会的な問題行動は、世相に反映するとともに、世相の反映なのかもしれません。無関心ではなく、考えるということが最も大事かと思います。

弁護士会は、これらの問題についても、情報の提供や意見表明を行い、積極的な活動をしていきたいと思います。

一年間、ありがとうございました。

福岡県弁護士会 会長日記 2020年3月25日

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