会長日記
2020年12月1日
会長 多川 一成(45期)
皆さま、こんにちは。
今月は弁護士会同士の交流についてです。
◆大阪弁護士会、広島弁護士会との三会交流会
本年10月17日、広島弁護士会の主催で、大阪弁護士会、広島弁護士会と当会の三会交流会が開催されました。新型コロナウイルスの影響でリアルでの開催は危ぶまれていましたが、三会で協議の上、感染症に最大限配慮しての開催にこぎつけました。
当日は、広島県弁護士会館6階の会議室において、(1)コロナ対策について、(2)刑事身体拘束手続の適正化に対する弁護活動への費用援助等の制度について等の意見交換を行いました。
他の弁護士会との交流会は、今年度は初めての試みでしたが、やはりリアルでの意見交換会は、その場の雰囲気に応じて一歩深めた議論ができると思います。また対面して会話することは、人間関係を築く上でも貴重な機会だと改めて感じました。
◆釜山弁護士会とのオンライン交流会
本年10月30日、弁護士会館の3階会議室と釜山弁護士会をWEBシステムで接続し、釜山弁護士会との交流会を開催しました。
当会は、韓国の釜山弁護士会と1990年から交流を続けています。
本年は、交流会の開始から30周年に当たる年であり、春先までは、当会としても、交流会をいかにして盛り上げるかを検討していました。本年は、釜山で開催される予定だったので、サッカーや野球などのスポーツによる交流を提案し、多数の会員と釜山を訪問しようと考えていました。
しかし、本年2月頃から新型コロナウイルスの感染が世界的規模で広がり、4月から5月にかけて、福岡県にも緊急事態宣言が発動される中で、釜山弁護士会との交流会もリアルで開催することは困難な状態になりました。
とはいえ、今年は30周年記念大会の予定だったことや、日本と韓国の両国間の関係が悪化しているときこそ、民間同士の交流が重要であり、1年でも絶やすべきでないとの思いから、双方の弁護士会の国際委員会が連絡を取り合い協議した結果、本年はWEBシステムを利用して交流会を開催することになりました。
当会と釜山弁護士会の交流は、その時代その時代の国際情勢や、それぞれの国内環境の中で、これまで30年間脈々と受け継がれてきました。
そして振り返れば、過去の様々な場面の一つ一つが交流会の歴史を彩るもので、それ自体かけがえのないものといえますが、その中で一貫して流れるものは、双方の弁護士会と会員が、相手の立場や意見を尊重し、相互に理解を深め、言葉や制度その他のあらゆる障壁を乗り越えて、会員と会員、弁護士会と弁護士会、さらには日韓の友好関係を一層深めていこうという強い思いであり、願いだと考えます。
本年10月30日の交流会は、午前11時から2時間程度の短時間になりましたが、双方の弁護士会会長の挨拶の後、新型コロナウイルス感染症が広がる中で、弁護士会がどのように対応したかについて、双方がそれぞれ報告を行い、その内容について意見交換をすることにより、大変有意義な時間を過ごすことができました。この時期にも工夫して開催にこぎつけたことで、これまで30年間受け継いできた歴史を、将来につなげられたのではと思います。