会長日記

2022年1月1日

会長 伊藤 巧示(45期)

謹んで新年のお慶びを申し上げます。

本年が、会員の皆さまにとってよりよき年となりますよう祈念しております。

この原稿を書いているころは、福岡県内の新型コロナウイルスの感染者も減少しつつも、オミクロン株対策が世情をにぎわしていました。昨年も複数回の緊急事態宣言が発令されるなど、会務に関しても以前と全く同じというわけにはいきませんでしたが、後半は少しずつ元に戻りつつあるような気配でした。

執行部が始まる前のお正月というのは、私にとって、なかなか気が重たい時期でありまして、当会のモットーは「不安を安心に」ですが、不安ばかりが先に立ち、とても安心になるようなすべも見つからず、せいぜい初詣にいって神様におすがりするくらいしかありませんでした。

私は、久留米市の国分町というところの出身ですが、小さい頃、お正月は毎年、親類総出で国分町から高良山にある高良大社まで、それなりに距離のあるところを遠足気分で歩いてお参りに行っていました。そのことを思い出し、事務局長になる年の平成17年、副会長になる年の平成24年のお正月には、福岡に住んでいるのに、久留米までわざわざ行って、高良山のふもとから歩いて高良大社にお参りし、無事に1年が終わりますように、と真剣に神頼みしました。しかし、神頼みの効果にいささか疑問があったのと、昨年の1月は所信表明の作成もあり、また、新型コロナの感染が拡大している時期でもあったので、昨年のお正月は家でじっとしていました。

皆様はどのようにお正月をお過ごしになられたでしょうか。

前置きが長くなりましたが、今月号では、昨年11月20日に行われた釜山弁護士会との交流会についてお伝えしたいと思います。

昨年の釜山弁護士会との交流会は、11月20日午後4時から弁護士会館2階の大ホールにおいて、WEBシステムを利用しオンラインにて開催されました。

釜山弁護士会との交流会は、1990年の姉妹提携から始まり、既に30年が経過いたしました。この30年間、その時々の国際情勢や国内情勢にも関わらず、毎年、それぞれの弁護士会がお互いを訪問して交流会を続けてきました。しかし、新型コロナウィルスの感染拡大のため、相互訪問という方法での交流会の開催は断念せざるを得ず、一昨年に引き続き今回もオンラインでの開催となりました。

釜山弁護士会からは、事前に、釜山弁護士会の会員が当会の弁護士事務所などにおいて実務研修を行うことを内容とする「日本法律実務研修プログラム」という画期的な提案がなされました。当会はこれを快諾し、反対に当会も会員が釜山弁護士会の法律事務所等で研修する、相互研修のプログラムを受け入れていただくことになりました。

今回の交流会では、両国の検察と警察との捜査権の関係などについてそれぞれが説明し、意見交換もすることができ、かなりの質疑応答もあり理解を深められたと思います。

一昨年は交流30周年という記念の年でもありました。残念ながら記念行事も実現できずにいましたが、両会の一貫した思いを今後も継続し、これからも両会の相互交流を将来につなげていきたいと考えております。

本年度も残り3か月あまりとなりました。執行部といたしまして、「不安を安心に」は、市民の皆様のみならず、会員の皆様にとっても、安心して活動ができますよう努めて参ります。最後まで 会員の皆様のご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。