人口のおよそ5~7%程度がLGBTなどの性的マイノリティであると言われていますが、学校現場においての対応は遅れており、性的マイノリティの子どもたちは多くの困難に直面しています。なかでも、ほとんどの中学校で男女別の制服が採用されていることにより、性的マイノリティの子どもたち(特にトランスジェンダーの子どもたち)にとっては性自認とは異なる制服の着用を強要されることになり、不登校となる等深刻な事態となっています。現在、学校現場では性的マイノリティの子どもに対して個別対応をとっていただいていますが、これは当事者がカミングアウトすることを前提としており、十分な対応であるとはいえません。
本シンポジウムでは、性的マイノリティの子どもたちが学校の中で抱える困難や課題について明らかにした上、性的マイノリティの子どもたちと制服について、当事者と研究者、そして教育現場の方々と一緒に考えました。新聞報道されるなど反響の大きかったシンポジウムの報告です。