1 はじめに
5月13日に子どもの日記念電話相談がありました。私は、午前中を担当しましたが、午前中に電話がかかってきたのは2回で、そのうちの1回を私が担当しました。1件だけの相談でしたが、私にとっては大変貴重な経験となりました。以下この電話の内容、私の感想等について書かせていただきます。
2 子どもからの相談
電話をかけてきてくれたのは小学生の女の子でした。相談内容は、同級生からからかわれたりするのが辛いので、保健室登校したいが、どうやったら保健室登校できるかというものでした。その子は、保健室登校を考えるに至った経緯を「1点目は~をされたこと、2点目は~をされたこと、3点目は~をされたことで、学校に行くのが嫌になったけど、学校には行かないといけないと思うので、保健室登校したいと思いました」とその子なりに整理して一生懸命話してくれました。また、話そうと決めたことを全部話そうと、早口になっていたことも印象に残りました。
私は、小学生の相談を受けたことは初めてだったので、どういう言葉遣いで対応するのか、どういう言葉をかけたらよいのか等色々と考えました。私としては、できるだけ優しく、平易な言葉で、その女の子の気持ちに寄り添えたらよいと考え、「それは辛かったね」「嫌だったね」といった言葉をかけました。
幸いその子は、同級生から、からかわれたりしていることは、親や先生に相談できており、親には、保健室登校したいことも伝えてあり、親もその方向で考えているとのことでした。
このような状況でしたので、私からは、小学生の女の子に対し、アドバイスとして「学校の先生に保健室登校したいことを伝えてみるといいよ」と言いました。
通話したのは、5分にも満たない時間でした。今顧みると、もう少し長い時間をかけて色々な事情を聴いて、その女の子の辛い気持ちを受け止めてあげればよかったと思います。
今回のケースでは具体的な法的なアドバイスをすることよりも、女の子の気持ちを受け止めてあげることが期待されていた役割ではないかと思います。
3 柏餅
午前中、電話は合計2回しかかかってこなかったので、待機時間が長かったです。その間、サポートで来てくださった小坂先生に差し入れいただいた柏餅(モチモチしていて、とても美味しかったです。)を食べながら、子どもの権利に関する書籍を読んだり、小坂先生や私と同じく午前中の担当であった石川先生と子どもの権利に関する熱い(?)話をしたりしていました。電話がたくさんかかってきたほうがもちろんよかったですが、待機時間も有意義に活用することができました。
4 子どもの日記念電話相談の今後について
午前中にかかってきたもう1本の電話も子ども(中学生)からでした。この子達がどういう経緯で、この電話相談を知ったのか分かりませんが(電話で確認すればよかったのですが、失念しておりました。)、今後さらに子どもからの相談が増えて、子ども自身の問題解決、悩み解消にこの電話相談が少しでも役に立てばよいのではないかと考えております。そのためには、どういった経緯で、相談が来ているのかを認識し、分析し、よりたくさんの子どもから相談が受けられるようになるとよいと思っております。
5 おわりに
電話相談に対する私の回答がその女の子にとって、どれだけ役に立ったかは正直分かりませんが、私にとっては、この電話相談が良い勉強の機会になりました。私としては、子どもの悩みの解決のためだけでなく、新人弁護士にとっての貴重な機会としても今後も子どもの日記念電話相談が継続、発展していけばよいと考えております。