会長日記

2023年10月1日

会長 大神 昌憲(48期)

みなさま、こんにちは。

◆再審法の改正を求める決議

9月13日に臨時総会を開催し、「再審法の改正を求める決議」が全会一致で可決承認されました。 内容は、下記のとおりです。

「当会は、国に対し、えん罪被害者の迅速な救済のため、再審に関する諸規定(刑事訴訟法第4編)の改正を速やかに行うよう求めるとともに、改正にあたっては少なくとも以下の事項を盛り込むよう強く求める。
(1)再審請求手続における手続規定の整備
(2)再審請求手続における証拠開示の制度化
(3)再審開始決定に対する検察官の不服申立ての禁止」

わずか19条の条文しかない現行再審法は、70年以上にわたり一度も改正されておらず今日に至っています。

このような現行再審法は様々な問題を抱えていますが、特に問題視されているのは、
(1)証拠開示が制度化されていないこと
(2)検察官が再審開始決定に対し不服申立ができること
の2点です。

今年3月に再審開始決定(静岡地裁2014年3月27日)が確定した袴田事件においては、再審開始の決め手となった証拠は最初の再審請求(1981年4月)から約30年が経過した後にようやく開示されたものです。

また、静岡地裁の再審開始決定が確定に至るまで9年もの年月を要したのは、先進諸外国では認められていない、再審開始決定に対する検察官の不服申立権が認められているからです。

今後も、国会議員に対する要請行動を継続するとともに、報道機関とも再審法改正問題について協議する機会を設け、世論にも訴えていきたいと考えています。

◆東京弁護士会との交流会

9月16日、東京弁護士会にて、当会との二会交流会が実施されました。

東京弁護士会からは出された「弁護士会の支部について」という協議題については、当会の部会制と東京弁護士会の支部制(多摩支部の管轄地域に事務所があっても多摩支部に属しない会員もいるとのことです。)の違いが明らかになりました。

当会から出した協議題「弁護士偏在・過疎化対策と公設事務所について」に関しては、東京弁護士会が設置している3つの都市型公設事務所の実情について詳細な説明を受けることができました。九弁連が設置し、当会が運営を担っているあさかぜ基金法律事務所の今後の運営に活かしていきたいと思います。

◆九弁連大会が開催されました

9月22日には鹿児島市において九州弁護士会連合会第76回定期大会が開催されました。

午前中は、「虹をかけよう、LGBTQ+と、SOGIEと、それから私、」と題するシンポジウムが開催されました。鹿児島大学法文学部の原田いづみ教授による基調講演やパネルディスカッションが行われ、LGBTQ+に関する様々な問題が議論され、非常に有意義なシンポジウムでした。

午後は、第76回定期大会が開催され、
(1)「 すべての人がその性的指向、性自認及び性表現にかかわらず生きやすい社会をつくるための宣言
(2)「いわゆる司法修習「谷間世代」への一律給付を求めるとともに、修習給付金の増額を求める決議」(当会提案)
(3)「被災者支援のための「災害ケースマネジメント」を実効性あるものにするために必要な法改正等を求める決議
(4)「再審法改正が早期に実現することを求める決議
が賛成多数で採択されました。

定期大会及び懇親会を通じて、300名を超える参加があり、非常に盛会で、九弁連の結束の強さを実感いたしました。次年度は佐賀市で開催されます。

福岡県弁護士会 会長日記 2023年10月1日 福岡県弁護士会 会長日記 2023年10月1日