福岡県弁護士会からのお知らせ

2015年5月19日

全国一斉労働相談ホットライン

法律相談

長引く不況により,賃金も安く地位も不安定な非正規労働者が増加し,2013年に有期雇用5年超における無期転換権(労働契約法18条)が施行されたことや,本年4月に「専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法」が施行されることを受けて,有期の派遣労働者に対する雇止めの動きが広がっています。他方で,正規労働者の雇用環境も,人員削減,追い出し部屋等の退職強要,長時間労働,パワーハラスメントなど,問題は山積しています。

しかし,労働組合の組織率の低下など,労働者の司法へのアクセスは十分とはいえません。

また,厚生労働省は,本年1月からインターネット上で求人情報の監視を始めたのに続き,今通常国会にブラック企業の求人広告をハローワークで取り扱わない仕組みを設けるため,関連法案の提出を検討するなど,「ブラック企業」「ブラックバイト」というワードが注目を集め,そこで働く労働者の権利をいかに護るかが喫緊の課題です。

上述の労働者を取り巻く様々な労働問題に対応するためには,現場の労働者からの悩みの声に耳を傾け,その問題の実態を把握する必要があります。

そこで、日弁連より,「全国一斉労働相談ホットライン」の実施が呼びかけられています。この状況は,福岡県でも同様といえます。

本ホットラインは,昨年も日弁連主催のもと当会を含む全国50の弁護士会が相談を実施し,合計約521件の相談が寄せられました。

また,福岡県弁護士会では,平成24年10月から労働者側の労働相談の無料化を実現しました。その結果,平成22年度の法律相談センター(6か所)の労働相談件数が304件であったのに対し,平成24年度は544件と約1.8倍に、平成25年度は841件と約2.8倍に増加し、平成26年度は918件と約3倍に増加しました。

上記データに鑑みれば,労働者側の労働相談のニーズが確実に増加していること,すなわち,労働者は不安定な労働環境・労働条件の下で,不安を抱えながら生活していることが看て取れます。

以上より,福岡県弁護士会では,日弁連からの呼びかけ及び福岡県内の労働者側の労働相談の需要に応えるべく,下記のとおり労働相談ホットラインを実施することといたしました。

ぜひご相談ください。


<全国一斉労働相談ホットライン>


日  時:2015年6月10日(水)10時~20時
電話番号:0120-610168


*ただし,全国一斉労働相談ホットラインは22時まで開催されるため,上記電話番号は22時までつながります。
*全国統一番号のため,電話をかけた際にあいている最寄りの回線につながります。そのため,福岡県弁護士会につながるとは限りません。



全国一斉労働相談ホットライン

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