福岡県弁護士会 宣言・決議・声明・計画

2010年5月18日

会長日記

会長日記

平成22年度会 長 市 丸 信 敏(35期)

はじめに 「会長日記」執筆の命を受けました。元来、遅筆で、広報委員泣かせで恐縮ですが、一所懸命に責めを果たすように頑張ってみたいと思います(実は、早速、初回から大幅な期限遅れです。スミマセン!)。 今年度の重要課題については、先月号の月報(就任挨拶)で簡単ながらご披露させて頂き、また、先日も「2010(平成22)年度重点課題(執行部会務執行方針)」を会員の皆さまにお届けさせて頂いた次第ですので、会務に関するご報告は現時点ではそちらに譲らせて頂き(なお、ご高覧を頂きまして、執行部に対するご意見等、なんでも忌憚なくお寄せ頂きますようお願い致します。)、さしあたりは初心者マーク会長としての雑感を少し述べさせて頂きます。 バトンゾーン 任期が始まってまだ3週間ですが(4/21執筆時点)、すでに半年は優に過ぎたような気分です。この3月も終わりの頃、某副会長(当時はまだ「副会長予定者」)が某会合の挨拶で述べた「この2ヶ月が2年ほどにも感じます。考えてみれば、まだ任期も始まっていないのに…。」という絶句(?)に象徴されるように、準備期間も結構忙しいのです。挨拶回りの時に、弁護士会の役員の任期は全国的にも1年限りであることを弁明しますと、相手先は、大抵は驚かれたり、あきれられたりします。しかし、「1年が限界なんですよ。」と話しますと、「ハハーン」と大方は納得顔です。 私なりには、弁護士会執行部はトラックリレーの走者としてのイメージです。トラック1周を全力で駆け抜けて、次の走者にバトンリレーをする、無限にその繰り返しである、と。そうしますと、2月、3月の準備期間は、さしずめバトンゾーンです。このゾーンでバトンを受けてトップスピードまで持ってゆかねば、と自分に言い聞かせて準備にあたった積もりでした。…が、トップスピードどころか、駆け出してみますと、いかに足腰がか弱いかを早速に痛感しています。分からないことだらけです。そもそも、リレーに加わるまでのトレーニング不足が決定的に響いているようです。そんな訳で、謙遜ではなく、本当に他の執行部メンバーや常議員、各部会長、委員会の皆さん等々、会員の皆さんに支えて頂きながらの会務執行にならざるを得ませんので、どうかご支援の程を重ねてお願い致す次第です。 眠らない弁護士会 8年ぶりの執行部入りで感じていることのひとつに、弁護士会は眠らない、ということがあります。昔ですと、年度変わりの頃に委員会も一息つく、という感じでしたが、今では、すっかり様変わりをしています。いまや多くの委員会で利用されているMLでも、ほぼ24時間近くメールが飛び交っている感じがします(因みに、新執行部専用のMLだけでも、1月末頃に立ち上って以降の80日余でやりとりされたメールが早くも1200通を超えてしまいました)。 シンポジウムその他の行事が4月早々に予定されていたり、日弁連からの意見照会も年度をまたいで4月×日期限での回答を求めてくる等々。まして、この4月1日スタートした「中小企業法律支援センター」事業は、年度またぎ事業の最たるものでした。世の中全体が何かにつけスピードアップしており、日弁連や弁護士会自体が極めて短期日の即応を求められてきているこの時代、当会の常議員会も、やむなく年間23回の開催予定です(常議員の皆様、申し訳ありません)。 あいさつ廻りの苦しみと喜びと (あいさつ廻りの実態) 新執行部にとって、任期中(任期前を含めて)でもっとも忙しく肉体的にもつらいのは、おそらく、執行部立ち上げの準備と就任の挨拶回りが重なるこの時期です。今年度執行部は、初日(3月23日)の県知事、県警本部長などへの訪問から始まって、日程が許す限りは終日を費やして挨拶回りに努めてきました(実は、このスケジュールの調整に追われる井上・吉野の両事務局長がもっとも大変です!)。それでも常議員会の日や執行部会議の日、日弁連理事会出席で留守の日などは予定が組めず、結局、4月21日までの約1ヶ月間で延べ14、5日間ほどしか動けませんでした。しかも、4月に入ってからは第1回委員会が目白押しで始まり、その開始時刻までには会館に戻るように努めましたので、どうしても1日に回ることのできる訪問先数は限られてしまいます。 主な訪問先としては、裁判所・法務検察関係、自治体関係(首長さんや消費者センター)、社協など公的福祉団体、各種経済団体、金融機関、主要企業、政党、労働団体、マスコミ各社、専門職団体、法科大学院等々、約150~160箇所が目標です(4/21現在で140箇所程度の訪問を終えました)。今年は、訪問先を絞り込む作業の一方で、中小企業支援を重点課題に掲げさせて頂いておる関係上、各種中小企業団体や金融機関、各地の商工会議所等10箇所以上を新規の訪問先に加えました。その訪問先の示唆・紹介で新たな訪問先を加えたりしたことも幾度かありました。実は、訪問できていない大事なところがまだありますので、4月末頃までは追加して動き回ります。 (伝統の重み) 最近、幾人かの他会会長と話をする機会がありましたが、他会では、福岡県弁のようには挨拶回りをしていないところが多いようです。知る限りでは、ほとんどが法曹関係者先だけで済ませておられるようです。福岡が100数十箇所に回っていると話しますと一様にビックリされます。そして、名刺交換だけではなく、きちんと15分から20分程度(状況によって30分近く)は話をしている、と話しますと、2度ビックリされます。福岡のやり方が当然と思っておりましたので、他会の実情には、私こそビックリです。 挨拶回りでは、実は、当会の最近の重点活動などをレジュメやパンフレット類などを示しながら、さながらミニ・プレゼンテーションをさせて頂く時間が多くを占めています。当会で抱える委員会が55個に及び、沢山の会員が手分けして人権擁護その他多方面の市民向けリーガルサービス活動等を支えていることをアピールさせて頂きます。首長さん、会長・社長さん、会頭・専務さん、長官・所長・検事長・検事正さん等々、お会いさせて頂くみなさんは、実に誠実に耳を傾けて頂けます。そして、弁護士会に対してお世話になっていることの感謝を述べて頂き、あるいはこれからの期待を述べて頂き…。もちろん課題を頂いて帰ることもあれば、今後の連携強化に向けての有り難い糸口を頂くことも少なくありません。特に、今年は、中小企業支援活動についての今後の各団体等とのパイプ作り、連携について種蒔きができたと思っております。 当会が、日弁連でも、もちろん地元でも、活発な活動振りに高い評価を頂くことができているのも、これまで努力して来られた歴代執行部や本当に多くの会員の皆様の尽力の成果であり、そして、日頃からの地元の各界各層、市民の皆さんの理解と支援があったからこそであることは言うまでもありません。この挨拶回りを通じて、弁護士会が本当にいろんなところで受け容れられ、支えられているのだということを痛感します。あいさつ廻りは、苦行ではありながらも、実は新執行部のメンバー一同にとって新鮮な感動の日々であり、そして、担うべき責任の重大さが身に染み入ってくる貴重な体験でもあるのです。 (役員就任披露宴にご協力を) 今年は、実は、挨拶回りに際して、来る5月25日の役員就任披露宴(会場:ホテルニューオータニ)の仮案内書をお渡しして参りました。この役員就任披露宴も、弁護士会のことを地元のいろんな方に広く知って頂くための大事な行事にほかなりません。できるだけ多方面から多くの人に足を運んで頂いて、弁護士会・弁護士と接して頂きたいと願ってのことです。どうか、会員の皆さまにおかれましても、当日の総会・記念講演会ともども、是非ともご参加を頂きますよう、最後のお願いです!(今からでも、お申し込みを受け付けます。) 穏やかな船出 さる4月15・16日の両日、日弁連で第1回の理事会が開催されました。注目の宇都宮新会長でしたが、冒頭の会務執行方針の説明を終えた時点で理事席(各会会長)からは拍手が湧きました。また、その後の議事も波乱なく進行し、温かい空気のもとで2日間の審議を無事に終えました。日弁連新執行部の具体的施策については今後順次に繰り出されてきます。当会としても、逐次、ご報告・ご相談を致しながら進みます。

  • URL

カテゴリー

Backnumber

最近のエントリー