福岡県弁護士会 裁判員制度blog

2011年6月 7日

裁判員裁判の実施状況


 最高裁が発表した本年1月末までの速報を紹介します。(な)

 裁判員裁判が全国で最多なのは、なぜか東京(290件)ではなく、千葉(321件)です。大阪が(257位)、続いて埼玉(151件)、名古屋(143件)、横浜(131件)となっています。
 九州でみると、福岡118件、鹿児島40件、沖縄33件、小倉と熊本が各29件、長崎と大分が各20件、宮崎17件、佐賀12件です。
 裁判員候補者と選定された15万人のうち、呼出状を11万人に送り、うち4万人につき呼び出しを取り消したので、期日に出席した人は5万6千人で、出席率は8割です。8万人について辞任が認められています。4万2千人が不選任となりましたが、辞退および理由なし不選任が各7千人ほどで、理由あり不選任はわずか174人です。
 判決まで終了した裁判が1745人で、そのうち裁判員が実際に出頭したのは平均4.2日ですが、6日以上となったのも226件あります。
 公判前整理手続の平均は6.6ヵ月ですが、6ヵ月をこえるのも否認600件のうちの半数307件あります。法廷が開かれたのは、否認事件600件のうち平均4.4回ですが、6回以上も101件あります。実審理期間でみても、否認事件では10日以内というのが233件ですが、20日以内というのも54件あります。
 裁判員の評議時間は、否認事件で平均623分(10時間)、12時間をこえたものも164件ありました。

  • URL