福岡県弁護士会 裁判員制度blog
2009年7月21日
裁判官に反論する勇気をもとう
安原浩元裁判官は、評議の場で裁判員となった市民は裁判官に反論する勇気をもとうと、次のように呼びかけています。(な)
「国民が特に心配されるのは、裁判官が『こう考える』と言って強引な訴訟指揮をしたとき、どうすればいいのかということだと思います。
もちろん、裁判官の説明がすとんと落ちる、自分の考え、感じ方から見ても納得できるときには問題はないですが、『どうも納得できない』『反発を感じる』というときには、市民の感覚を刑事裁判に取り入れるという裁判員裁判を設けた趣旨からして、しかもほとんどの人は1回きりでしょうでしょうから、『反論する勇気』を持ってもらいたいと思います。
裁判官を教えるというか、『新鮮な感覚で見た見方も取り入れるシステムではないですか。我々の意見も聞いてください』『こういう証拠については、どう評価するんですか』などと、思った意見・質問を率直にぶつけてほしいというのが、私の願いです。
実際には難しいかもしれませんが、それをしないままで黙ってしまうと、それこそ変な評議・判決になってしまったという心の傷が残ってしまう危険があります。重大な事件ばかりですし、そこは責任を持ってやってほしいという思いです」