福岡県弁護士会コラム(会内広報誌「月報」より)

2018年5月号 月報

KBCセカンドライフHAPPYフェスタ

月報記事

対外広報委員会 委員 太田 千遥(70期)

第1 はじめに

去る平成30年3月31日(土)に、大丸エルガーラ8階大ホールにて、セカンドライフHAPPYフェスタが開催され、当会からは上田英友弁護士(2018年度会長)、原田直子弁護士(2016年度会長)、岡部信政弁護士が「出張版!まずは、弁護士に聞いてみよう!」のコーナーにご出演されました。

このイベントは、第二の人生(セカンドライフ)をよりHAPPYなものにする支援のために開催されたイベントで、ご来場の方の多くがご年配の方でした。私も対外広報委員会の一員として同イベントに参加させていただきましたので、僭越ながらご報告させていただきます。

第2 当日について
1 会場の様子について

当日はひふみんこと加藤一二三さんや洋七師匠こと島田洋七さん、映画評論家のおすぎさんら著名な方のトークショーも行われており、広い大ホール内は立ち見の人がいるほどの大盛況ぶりでした。会場後方には体内年齢を測定できるブースや酵素水等の健康食品のブース等、様々な企業の出店ブースがありました。

そのような盛り上がりの中、上田先生はじめ3人の先生方が登壇されました。

2 弁護士活動の紹介について

まず、上田先生と原田先生から福岡県弁護士会の紹介と、弁護士の業務内容についての説明がありました。

具体的には、福岡県弁護士会に所属する弁護士の数や、また弁護士は相続問題やパワハラ問題等の様々な場面で活動しており、市民の皆様の日々の暮らしの中で起こるちょっとしたトラブルでも解決に向けてお役に立つことができるという内容です。

「身体の不調は病院へ、それ以外の身近な悩みは弁護士会の法律相談センターへ」ということで、福岡県弁護士会の法律相談センターの概要等についても説明がありました。

3 高齢者の消費者被害について

次に、高齢者の消費者被害についての相談に対し、岡部先生にご回答いただきました。

具体的には、業者から必要のないリフォーム工事を迫られ、80代の母親が工事の契約をしてしまったという事例において、業者から請求されている300万円の工事代金を支払う必要があるのかという相談内容でした。

岡部先生からは、近年、高齢者が訪問販売によって高額なリフォーム工事を契約させられているという相談が国民生活センターに年間6000件から7000件寄せられていること、対応策としてクーリングオフ制度によって解約できること、クーリングオフ期間の8日間という期間は法律が定める内容を満たす書面の交付があって初めてカウントが始まること、同期間が経過した後も錯誤無効の主張ができる可能性があることをお話しいただきました。

さらに、高齢者がトラブルに巻き込まれないための対応策として、離れて暮らしている場合も家族が見守ることが重要であること、必要に応じて成年後見制度を利用すること、後見制度の概要や手続の流れ、弁護士が後見人となる場合もあることをお話しいただきました。

第3 感想

個人的にはひふみんに会いたかったのですが、私が会場に行ったときにはひふみんのトークショーは既に終わっており、とても残念でした。洋七師匠のトークでは、ビートたけしさんの独立騒動について軽快な語り口で話されていたことが印象に残っています(たけしさんの第二、第三の人生といったところでしょうか。)。また、イベントの抽選で桝谷委員が2等の景品(ひよこ(お菓子)の詰め合わせ)を当てるという珍事もありました(ひよこは桝谷委員がその後事務所で美味しくいただいたそうです)。

私は会場の後方から壇上の先生方を応援させていただいていましたので、全体を見渡すことができました。後ろから見ていると、高齢者の消費者被害に対する対応策等の話を聞きながら数名の方々が何度も大きく頷いておられた姿がとても印象的でした。

私自身も高齢者の消費者被害の問題等、大変勉強になりました。なお、司会進行が台本と異なるというハプニングがあったのですが、その際、司会の沢田さんに原田先生がアドリブで突っ込み、その後のトークはさらに和やかな雰囲気に包まれたというシーンがありました。大勢の観衆の前でも臨機応変に対応するという点でも大変勉強になりました(笑)。

人生100年と言われる現代社会ですが、そんな時代に弁護士としてどのように役に立っていけるのか、改めて考えさせられたイベントでした。消費者委員会からご出演いただきました岡部先生、誠にありがとうございました。

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ステージ上の様子

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