福岡県弁護士会コラム(会内広報誌「月報」より)
2014年1月号 月報
あさかぜ基金だより ~KBCラジオ「ひまわり号」出演記~
月報記事
弁護士法人あさかぜ基金法律事務所 弁護士
青 木 一 愛(35期)
去る平成25年11月19日、KBCラジオ「ひまわり号」において、「弁護士過疎地域」をテーマとして採り上げて頂きました。このテーマとの関係で、当事務所に出演のお鉢が回って参りまして、私が当事務所を代表して出演いたしましたので、ご報告させて頂きます。
まず、出演に先立ち、当日の台本を作成致しました。私は、高校、大学時代と演劇部に所属し、脚本をやたらと書いておりましたので、当時を思い出しながら、ラジオ用の台本を作成致しました。
「ひまわり号」は、5分間ほどのコーナーですが、少しでも多くの話題を詰めたいと思うと、あっと言う間に10分間位の台本になってしまいます。一方、あまりに専門用語が飛び交う台本になってしまうと、耳だけで聞くリスナーの方には、何のことだか良く分からないことにもなってしまいます。この辺りの塩梅を考えながら、台本を仕上げる作業は、意外と骨の折れるものでした。
台本の内容については、耳に残りやすいキーワードということで、「ゼロワン地域」を切り口として話を始めることに致しました。ご存知のとおり、現在、「ゼロワン地域」については、「ゼロ」が解消、「ワン」も大分の佐伯支部を残すのみとなってきたので、そういう意味では、「ゼロワン地域」は、旬を過ぎた話題かもしれません。しかし、一方で、一時は、弁護士ゼロ地域が復活したり、ワン地域が増加したりするような出来事もありましたから、決して「終わった」問題であるということではないと思います。そのため、今回の放送においても、改めてゼロワン問題から話題をスタートすることに致しました。
放送当日は、放送1時間ほど前に、リポーターの方が事務所に来られ、早速、リハーサルとなりました。何回かリハーサルを重ねていくと、これまた、昔取った杵柄なのか、台本を「読んでいる」感じではなく、「自然な会話をしている」感じで話したい、と言った余計な目標が気になってしまいます。しかし、そうは言っても、リポーターの方から質問されるごとに、「えー」とか「はい」とか答えてしまうと、かえって聞きにくくなってしまいます。さて、どうしたものかと、あれやこれやと考えてみましたが、こうなってくると、「インタビューを受けている」というより、「演技をしている」といった方が近くなってきてしまい、心の中で苦笑してしまいました。
そうこうしている内に本番の時間を迎えることとなりました。結局、どのように話すと「自然な会話」に近いのかは皆目見当がつかなかったので、「大事な部分は早口で話さない」「しっかりと聞き取ってもらえるように滑舌よく話す」という、ごくごく当たり前のことを意識することに致しました。
本放送においては、地域に弁護士が少ないことによって生じる問題、このような弁護士過疎問題を解決するために九弁連が当事務所を設立したこと、当事務所の出身弁護士が九州各地のいわゆる「過疎地」に赴任し、地域の司法サービスの一翼を担っていることを中心にお話し致しました。また、法的トラブルに直面した方が弁護士に辿り着けるか否かが重要である、ということを日々の業務の中で改めて痛感しておりましたので、ありきたりな言葉ではありますが、「法律トラブルに直面されたら、お気軽にご相談下さい」ということもお話し致しました。このように、多方面な話題を織り込んだ結果、あっという間に、5分ほどの放送時間は終了を迎えました。内容面は散漫になってしまったかもしれませんが、何とか、皆様に聞きやすく話すことはできたのではないかと思っております。
最後に、この度のラジオ出演にあたっては、原田直子先生、網谷拓先生をはじめとした、対外広報委員会の皆様に大変お世話になりました。月報の場ではございますが、改めて、御礼申し上げます。