福岡県弁護士会コラム(会内広報誌「月報」より)
2003年1月号 月報
私を取り巻くIT環境いまむかし
月報記事
会事務局 荒木さくら
ホームページ委員会を担当させていただいている関係で、月報に記事を書かせていただくことになりました。特にこれといって書くことも思いつかないのですが、先生方は自由業でいらっしゃるので、もしかしたら私が会社勤めをしていたころの「社内IT環境」についてお話したら少し目新しくて面白いかもしれませんね!そんなわけで、私の職場IT環境「いまむかし」について書いてみます。
むかしの職場
一応私は以前SE(システムエンジニア)でありまして(結局最後まで文系人間で付いていけませんでしたけど)、私が働いていた会社はSI(システムインテグレータ)であり社員数も1万人弱いましたので、IT環境は進んでいる方だったのです。
一番便利だったのが、会社の中ではお財布が要らなかった、ということです。社員証にICチップが付いていて、売店も食堂も自動販売機の飲み物も、全て社員証でお支払い。月末に給料天引というシステムになっていました。また、会社のドアはすべてオートロックで、ドアの前の社員証読み取り機に社員証を当てると開錠する仕組みになっていました。
仕事のやり方としては、FAXはほとんど使用したことがなく、やり取りの100%近くがメールでしたので、職場はひたすら「カタカタカタ」、キーボードを叩く音のみ。電話はよほど切羽詰った時しかかかってきませんし、となりの人ともメールでやりとりするような状況でしたので、職場はいつも「し〜ん…」そしてひたすら「カタカタカタ」。フレックス勤務でしたので、出社も退社もバラバラ。ゆえに、「し〜ん」としたなか挨拶するのも気が引けて、「おはようございま〜す」も「お先に失礼しま〜す」も誰にも聞こえないようなか細い声で行なわれておりました。
いまの職場
このように、以前の職場は、IT環境は発達していましたが、人と人との触れ合いは希薄になっていました。お昼休みになるまで隣の人が休んでいるのに気づかなかった、ということもしばしば。それに比べると今の職場の温かいことといったら!まず朝の挨拶が元気よくて気持ちいい。弁護士会館に来られた先生方とも「昨日はお疲れ様でした〜」などと言った会話がそこかしこから聞こえてきます。笑い声が聞こえる職場で「ああ、転職して本当に良かった」と思っている私です。
しかし、IT環境については不満があります。連絡手段の上位は現在FAXですが、急ぎのときに送信状を打ち出してFAX機までいくのはかなり面倒。しかもFAXはかなり時間がたってエラーが判明したりします。やはり、もう少しメールが普及して欲しいです。
メールの利用価値が高いものにML(メーリングリスト)があります。私が担当事務局である消費者委員会の「ヤミ金プロジェクトチーム」というチームは、すでにMLを駆使していろいろなことにすばやく対処してらっしゃいます。MLを覗いていると先生方の活動内容が良く分かるので、依頼された仕事の重要度が分かって対応しやすいですし、何より先生方の熱意が伝わってきますので、事務局としても積極的にお手伝いしたくなります。他の委員会やプロジェクトチームでも、もっとMLを活用していただけたら、先生方と事務局の距離が縮まって良いと思います。そのためには、全会員がメールアドレスを取得されることが先決ですね!
とりとめもなく書きましたが、少しづつ弁護士会のIT環境が整って、先生方同士、先生方と事務局とのコミュニケーションがより良くなることを願っています。くれぐれも、職場に笑いは残しつつ…ね!