弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2024年6月 3日

デジタル時代の恐竜学

恐竜


(霧山昴)
著者 河部 壮一郎 、 出版 インターナショナル新書

 恐竜化石というと、カナダのアルバータ州が有名ですよね。そして、アルゼンチン、また中国のゴビ砂漠とか...。
 ところが、今では日本でも恐竜化石が続々と見つかっていますよね。北海道では、恐竜の全身化石が発掘・復元されましたし、福井県では毎年なんと数百点もの発見がされているそうです。近くは、天草ですよね。一度行ってみたいと思いつつ、まだ行けていません。
 そして、今は、発見された恐竜化石をCTスキャンによって全身を復元する作業がすすんでいます。
 CTスキャンは、コンピューター断層撮影として、物体の輪切り画像をこしらえる。
 CTスキャンによって恐竜化石の骨格をデジタル化したことで、新たな発見があった。脳の内部構造が判明し、嗅覚を司る領域がケタ違いに大きいことが分かった。すなわち、鼻が利(き)いたということ。
 恐竜化石のデジタルデータから全身骨格を組み上げることが可能になった。
CTスキャンの次はMRI。このMRIは、体の中にある水素の原子核(水素の場合は、陽子と水素イオン)の挙動を画像化するもの。MRIは水素の陽子の挙動を画像化して見るもので、その水素は水由来。そのため、MRI撮影では水が含まれているものしか基本的に写らない。なんだか、まったくイメージできない説明です。いったい、誰がこんなことを思いついたのでしょうか...。
 鳥はいわば生ける恐竜。なので、今の鳥の脳を調べることは恐竜の脳を調べることにつながる。いやあ、そう言われても...。結びつきません。
 今では、岩石に埋もれている恐竜化石を分離して取り出すのが難しいときには、こわすことなくCTスキャンして、三次元画像を得ることができるようになった。
 これって、すごいことですよね。恐竜化石を探すのには、皆さん大変な苦労をしていることと思いますが、CTスキャンやMRIを駆使して、立体画像をつくり上げ、比較検討していくというのは、本当に素晴らしいことです。大変地道な作業を要することでしょうが...。
(2024年4月刊。990円)

 大内宿に行ってきました(5月26日)。
 郡山からレンタカーで1時間かかります。山の中にこつ然と江戸時代の宿場町があらわれます。日曜日(5月26日)でしたので、たくさんの観光客が来ていました。
 ネギそばなるものを初めて食べました。太いネギをハシ代わりにして食べ、ネギもかじっていくのです。そして縁台に腰かけてダンゴもいただきました。
 私の個人ブログに写真を公開していますので、そちらものぞいてみてください。
 自宅から歩いて5分あまりの小川にホタルがたくさん飛びかっています。夢幻の境地にしばし浸ることができました。

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