弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2017年10月13日

日航123便、墜落の新事実

社会

(霧山昴)
著者 青山 透子 、 出版  河出書房新社

今から32年前の1985年8月12日、日航ジャンボ機(ボーイング747)が墜落した。524人の乗客乗員のうち4人が助かった。そのうちの一人、落合由美さんの証言によると、山腹に墜落した落合さんの周囲には、「おかあさん」「早く来て」「ようし、ぼくはがんばるぞ」「助けて」・・・という何人もの声があがっていたそうです。
ところが、現実に救出されたのは、墜落して生存者が判明しているのに、それから3時間以上もたっていた。灼熱の夏山の山頂に助かるべき人たちが放置された。そして、生存者の4人にしても、最終的に病院にたどり着いたのは、墜落してから実に20時間がたっていた。うむむ、これはなんとしたことでしょう・・・。ありえない、信じられない遅さですね。
乗客が墜落する前に飛行機の内部でとった写真にオレンジ色の飛行物体が窓の外側にうつっているといいます。これはいったい何なのでしょうか・・・。
また、墜落した日航ジャンボ機にアメリカ空軍のファントム2機がつきまとって飛んでいたという目撃証言も紹介されています。アメリカ空軍は、ジャンボ機の所在をつかんでいて、日本側に教えなかったのではないか・・・。それは群馬県の小学校と中学校の作文としても残っているのです。
子どもたちは、真っ赤な飛行機が飛んでいたとか、墜落直後からヘリコプターが多く飛んでいたとも書いています。
アメリカ軍は被害者の救助活動をまったくしていませんが、実は、墜落した機体の所在をすぐにつかんでいたのではないかと疑われるのです。
アメリカ軍は知っていながら教えず、自衛隊が救助活動に入るのには時間がかなりたっていた。なぜ、そんなことが起きたのか・・・。
日航ジャンボ123便の墜落事故については、当時から隠されていることがたくさんあると指摘されてきました。久々に子どもたちの目撃作文などの新証拠によって疑惑が指摘されたのです。きちんとした真相解明をしてほしいものです。
(2017年9月刊。1600円+税)

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